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暗殺教室 哀しきカルマ [暗殺教室]

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「暗殺教室」E組分裂編もどうなるでしょうね。


「殺し屋と標的」
それこそが先生と生徒を結ぶ絆であり、約束であったが、
殺せんせーの生い立ちと過去を知り、「現実」に向き合わねばならなくなったE組。
楽しい思い出ばかりが脳裏をよぎるが、残された期日は少ない。
渚が「敢えて生存の道を模索する」という提案をするが、
中村さん・寺坂組など、一部生徒が反発。
やはり「殺す」べきだと主張。

終始様子を見ていたカルマが口を開く。


カルマは渚を挑発し、喧嘩をして、結果殺せんせーの提案で
「サバイバルゲーム」で白黒つけることになる。


一部では状況を進展させるため、起爆剤代わりの「演技」とも
云われている。
カルマの計算高さ。磯貝のようなリーダーとしてではなく、
フィクサーとしての大衆操作。何よりも停滞状況の打破を考えてのこと。

渚に喧嘩をふっかけたのはよいとして、どういう落としどころを
考えていたのか。

反面、渚に対する「嫉妬」的な感情があることは以前から描かれている。
渚の予想外の反抗でその抑えが利かなくなってしまったのであろうか?


少々展開が読みづらいので、内容が的外れに成り過ぎたら
申し訳ない。


「小動物のメス」発言と並んで、「ガチギレカルマ」と云われているように、
赤羽業の激昂っぷりが話題になりました。

悪魔的な様相を呈していたけれど、ただ、それは鷹岡先生の「闇落ち」、
茅野カエデの「暴走」、殺せんせ~の「死神時代」と比較しても、
実はそう大したことはないんですよね。
あくまでも常人の範囲内。想定内。
(逆に云うと中学生らしい)

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鷹岡は渚への復讐とともに生徒を(生物兵器で)皆殺しにしようとします。実際、治療薬を爆破しているのでその意志と行動は明確。
雇われた殺し屋たちが「これは治療薬を渡す気が無いな」と判断していることからも
本気度がうかがえる。


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茅野カエデは隠しに隠した触手の一撃&トラップで暗殺することに失敗し、
第二次襲撃では正面戦闘において意図的に活動限界を突破し、暴走・特攻。
人間をやめる寸前まで至る。

ちなみに、ビッチ先生の言葉を借りるなら二人とも
「感情のままに殺すのなら(そんな殺しは)それはもう動物以下」。

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殺せんせ~の死神時代。これは逆のパターンですが、死体の山を築いてきたそんな稀代の殺し屋、
そして最新鋭の実験体が「弱さ」を求めた結果の変化です。

殺すことはできても、殺させない・死なせないことはまったくできなかった。
「無力さ」を思い知った結果でしょう。


ところがカルマは、いくら頑張っても「枠内」にしか収まらない。
変身はできない。
文字通り、目の色が変わるまでに激昂した。したけれど、それはそれでしかない。
鷹岡のようにも茅野のようにもなれない。
そして、「力を欲した」イトナにとってのシロのような力の供給元&参謀もいない。

カルマは「(暗殺=殺せんせーを殺す)才能」を欲したが、誰もいない。


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たしかに抜きんでた才能・あふれんばかりの才能があり、ほとんどのことは努力しなくても
出来るし、また仮に上手くできなくても「興味ない」でスルーしてプライドの自衛もできた。
殺せんせーに一撃を食らわせたこともある。
成績も学年トップ。
「自分にはないモノ=人の才能」という気づきも見せた。


ただ、カルマの真意は現時点ではわからない。
「殺せんせーを殺さないで生かす道」を模索しようという渚を見て
どう思ったのか。



渚を侮辱し、挑発し、渚の態度にキレてみせた。
挙句、「喧嘩」を仕掛けて、負けた。

渚に「飛びつき三角締め」を食らわされたのだ
渚を数度突き飛ばし、ネクタイを掴んだところを逆に飛びつかれて極められた。

不覚である。
言い逃れのできない不覚である。

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先述したが、殺せんせ~に初めて傷をつけたほどの不意打ちテクニックや
タイミングを読むことに長ける。
「喧嘩」なら相手が高校生でも負けたことがない。
本職の殺し屋を退けたこともある。
皆を指揮してシロ&イトナの襲撃を追い返したこともある。

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カルマの力量ならば、あの状況で「飛びつき三角締め」ほどの
大技を食らう方がおかしい。
客観的に見て、カルマならば食らっただけで「大恥」であり、
渚であれば食らわせただけで「名誉」である。
殴りかかられての制圧という流れであるから、余計に渚の大義が際立つ。


「喧嘩なら100%俺が勝つけど」と、かつてカルマは言った事がある。

文字通り、「喧嘩」を仕掛けた。ただ、喧嘩と格闘を区別しているか
あるいは同義かどうかは少々分かりづらい。

三角締めを食らわせたあと、木村が「カルマに格闘で勝てるやつなんて・・・」と
コメントしている。

渚が三角締めを決めた後は格闘に移行しているのかもしれない。


「格闘(=戦闘行為)」ならば、暗殺者では勝ち目が薄いことをカルマは知っているはず。
鷹岡対渚を見てもそうだ。
烏間先生曰く「堕ちても精鋭軍人」。
鷹岡一戦目@油断しきっているところに渚の暗殺才能を生かした不意打ち
鷹岡二戦目@鷹岡が正面戦闘を挑むが、ロブロに教えられた技を使い、リセット成功。
         そのまま撃退。

そして「弟子死神対烏間先生」を見て充分にわかっているはず。
まともに戦えばいかに渚と云えども勝ち目は薄い。

ならば、暗殺者である渚にどう対処すれば良いか、カルマの資質なら
わかっているはずである。
しかし、あの状況からいきなり「格闘」に持ち込むことは難しいだろう。
カルマが理由もなく急に渚を一方的に襲撃した、だけにしかならず、
また殺せんせーが見逃すはずがない。

「喧嘩」を仕掛ける→渚の反撃を持って「格闘」に移行して撃退する

という計画だったのであろうか。


その結果、「喧嘩」を仕掛けて、「格闘」で負けた。
鎮圧されてしまった。

たしかにカルマがやった「喧嘩」としてのペース・主導権の取り方は
渚には過剰すぎるくらいのものだ。
ここで渚が殴りかかっても、おそらく当たらない。

このような状況から繰り出す技などほとんど見切ることができるはず。

しかし、油断した。

渚の(暗殺の)才能と、渚の努力を甘く見ていたことが如実に表れてしまった。
渚の暗殺の才能は本職の殺し屋であるビッチ先生の襟に着いたシールを
気づかれずに取るほどのレベルに達している。
クラップスタナーも、モブとはいえ本職の殺し屋に通用するレベル。

飛びつき三角締めは烏間先生に教えてもらったものだ。
ロブロのように気まぐれで教えたものではなく、烏間先生は護身術として希望者に教えていた。
カルマはサボっていたので知らなかった(興味がなかった?)。


渚は「殺気を気取られず接近する」「本番に物怖じしない」「相手の意識の波長を読む」ことが
ずば抜けているだけで、格闘技のセンスがあるわけではない。
単純に格闘センスだけならカルマの方が上である。
(カルマは烏間先生の防御テクニックを見て盗み、実践するほど)


とはいえ、絞め技・寝技の類は打撃と異なり、教えてもらわないとほとんどできない。
喧嘩で使う・使える技ではない。
さすがのカルマも才能だけでは無理である。
とうぜん、対処の仕方も才能だけに頼るのはしんどい。


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膝をついたカルマは馬鹿力を発揮して、腕ごと渚を持ち上げ、
一本拳で急所を狙おうとするところで、止められてしまう。
とうぜんの対処であるが、カルマの表情から見て状況は厳しい感じだ。
右腕は使えない。頸動脈も圧迫されている。
渚の締めが甘いとはいえ、ここから格闘に移行しても、いかにカルマと云えど不利過ぎる。

「こいつ・・・」という発言からもわかるように、明らかに冷静さを欠いている。
予想外の驚愕と激昂、物理的にも圧迫されている。
天才肌の「ストライカー」にとって絞め技や関節技を食らってしまうのは
屈辱的であるし、不安感も募る。

喧嘩とは違い、格闘には冷静さが必要だ。
あの鷹岡でさえも(二戦目)格闘前には沈静さを取り戻していた。

今のカルマに、殺し屋と対峙した時の冷静さはみじんもない。
渾身の一本拳が渚の目や急所にヒットしたとしても、渚の強い意志をもってすれば
締め落される方が早いかもしれない。


カルマの意図がどうあれ、渚に後れをとったことは間違いのない事実。



ただ、渚も不用意な発言や行動が多い。

「暗殺力はカルマ君の方が上だし」というのは皮肉にしか聞こえない。
現状で暗殺力だけならクラストップなのは揺るぎの無い事実。
渚の自己評価が著しく低いせいでもあるが、これは
カルマでなくても苛立つ可能性は高い。


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「カルマ君は殺せんせーが嫌いなの?」
カルマはおそらく感情論をぶつけてこられるのが嫌いなのではないかと思われる。
あるいは、渚は感傷に走り過ぎていると感じたのではないか。
それに、カルマは殺せんせーのことが大好きなのは間違いない。
それゆえに誰よりも悩んだとは思う。

クラスの中ではもっとも親しい渚とカルマ。
カルマは心中「渚君、ああやっぱり気が付いてないんだ~」と
諦め半分怒り半分だったのではないか。

渚が周りを見ていない、見えていないとカルマは感じたかもしれない。


そして「飛びつき三角締め」を使ってしまった事。
関節技や絞め技の類は「極めるか・極めないか」しかない。

極めれば気絶するか、骨が折れてしまう。

極めなければ反撃を許してしまう。
極めたくなければ、相手の降参を待つしかない。
相手が降参しなければ、相手はそのまま気絶してしまう。

極めても極めなくても、関係性があれば確実にひびが入る。
喧嘩には使えない。

一発イイのが入ってKOするのとはまた意味合いが異なるのだ。
打撃は「偶然性」の余地があるが、関節技にはその余地がない。

実は残酷な技である。友達には使うべきではない。
カルマだって、これが極まれば急所攻撃なりナイフなりを使うしかない。
双方ともに追い込まれてしまうのだ。

といって、渚が殴ったり蹴ったりしても通用はしない。
渚の両腕<片岡さんの片腕である(笑)。
渚も怒っていたので、この選択はやむを得ないところはある。



「分裂の時間」は情報量が多すぎて、なかなかまとまりがつかない。
またあらためて。


カルマ&渚が突出しすぎて、真っ先に反対を表明したカルマ系の天才肌である中村さんや
復帰した茅野カエデの陰が薄くなってしまったな。

天才ギャルの本気は茅野カエデの「思い込んだら一直線」に匹敵するくらい手ごわいのだが。



意外・・・でもないが、茅野カエデが「触手込みの瞬間火力ではクラス一」を
自負していたことをカルマが知ったらどう思うであろうか?


そうなると、また茅野カエデの見方も違ってくるのが面白い。



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あのキスを思い出して死にそうになる茅野カエデ

ちなみに、

渚の戦績
鷹岡撃破(2回)、さくらちゃん籠絡、ユージ君籠絡、モブ殺し屋一人撃破、触手茅野救出及び籠絡

カルマの戦績
殺せんせーに初めて傷を負わせる、第二次イトナ&シロ襲来をクラスを指揮して撃退、
グリップ撃破、2学期中間学年2位、2学期期末で学秀撃破(学年1位)


主人公補正があるので順当。


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アニメ「暗殺教室」 20話 感想 あっさり目 [暗殺教室]


20話のみどころはカルマでも「渚ちゃん」でも「ユウジ」でもない。



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この女子たちの、特に速水さんの冷たすぎる目線。
(ユウジのお金にモノを言わせたナンパにたいして)


あとは、

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「永遠のゼロ」こと茅野カエデと「ポニーテールと巨乳」の矢田さんのツーショット。
この胸囲の差。
ちなみに茅野の前を歩く岡野さんも女子力最底辺です。

コードネームが「スゴイサル」で、ホテル潜入時も凄い猿のようにトップで登り切りました。
さらに、

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「ねぇ、やくざさん」からの



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サマーソルトキック(実際は片足着いての胴回し回転蹴り)。

ますます女子力が下がる岡野さんですが、ちょいちょいオリジナル演出が
入っているのがうれしいですね~。


速水さんの微妙な変化も、アニメならではといったところでしょうか。

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千葉・速水さんコンビは殺せんせー狙撃失敗の責任感を背負いつつも
ホテルに潜入したわけですが、ここでいきなり実銃を任されることに。
過去の失敗が脳裏によぎります。とても払しょくすることはできません。
もちろん殺せんせーからは「不殺」を言い渡され、殺さずとも無力化することはできます、と。

次のガストロ戦で、殺せんせーの温かいフォローと仲間の絆で、
千葉・速水コンビが復活し、目覚ましく成長を遂げる様子が楽しみです。


そのガストロさんですが、
原作では「ボスの文句を言いながら見回りに行く」→「潜んでいる気配に気づく」
ガストロの豹変ぶりが「寄生獣」の「殺人鬼・浦上」を思わせる描写ですごくカッコよかったですが、
アニメでは残念ながらあっさり流しましたね。
それとも21話冒頭でまた新たに描いてくれるのでしょうか。




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やっと出番が来たクラス一の俊足・木村。
役目は囮。挑発して逃げて誘い込むだけ。





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暗殺教室 「共依存」多川心菜とイケメグ  [暗殺教室]

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茅野カエデ回ほどではないにしろ、当初は久々に「キターー」となった多川心菜。
多川心菜(たがわここな)の名前の元になった人物もきちんと忠臣蔵にいてます。
「多川九左衛門」
赤穂藩でも重臣クラスなのだが、

「多川は浅野家第一の武功がある者の養子なのに卑怯極まりない者である」
と、書状で罵られている。
江戸にて殿中刃傷が起こった後、大石内蔵助が書状をしたためてこの多川ともう一人を
江戸に向かわせている。しかし、行き違いが起こって、大石の意と反する結果になる。

結局、お家取り潰しの後は仇討もやめて消息不明。




さてさて、ジャンプ最新号を読みました。
クリスマス、大晦日、正月といった年末イベントをすべてスルーというちょっと驚きの展開ですが、
それだけ衝撃的だったということでしょうね。
茅野カエデの復讐・暴走から、殺せんせーの過去告白。そこからの「空白の時間」の表現だと思います。


もう個人回はないでしょうね・・・。


今回はアニメ化を期待しつつもスルーされてしまった「イケメグ回」から
クズキャラ@多川心菜をクローズアップしてみます。

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「イケメグ回」が飛ばされてしまったので、アニメでは今一つパッとしない片岡メグ。
磯貝とともにクラスの司令塔としてカリスマ性でひっぱっていく存在感が
際立たないのが残念ですね。
もちろん迷作「屑殺せんせーの紙芝居」も出てきません。




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前作「魔人探偵脳噛ネウロ」ほどではないが、「暗殺教室」にも作者の特産物ともいえるクズキャラ、キ〇ガイキャラが出ている。

鷹岡、弟子死神は除くとして、クズキャラが際立っていたのは「前原回」の土屋果穂と、「イケメグ回」の多川心菜だ。残念ながらアニメの方では省略されてしまった。期待していたんだが・・・・・・。特にイケメグ回は真面目な委員長が行き掛かり上、魚人のコスプレをし「わたしは魚魚(うおうお)」と名乗るのだ。ちょっとした羞恥プレイみたいなものである。
殺せんせーに「堂々と演じて夢の世界だと思わせなければ、我々のしていることは拉致です」と真面目なフォローを入れられている。


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イケメグこと片岡メグはE組の女子のクラス委員でもあり、文武両道で何事もそつなくこなせる。面倒見もよく、リーダー的存在としてぐいぐい引っ張っていくカッコよさ。そして身長は170㎝もあり、颯爽として凛々しい。ビッチ先生をして「モデルでいける」といわれるほど。そのイケメンっぷりから「イケメグ」と呼ばれる。

なぜそんな彼女が落第クラスであるE組に落ちたのか。
彼女には多川心菜というクラスメイトがいた。その彼女に請われてイケメグが泳ぎを教えた結果、「泳げなかった(事故を起こした)」責任を取らされる羽目になり、家庭教師代わりにこき使われている。そのうちに自分の苦手科目をこじらせて成績が下落してE組行きとなる。

多川心菜が自分の見栄のために、デートで海に行くので泳げるにようになりたいという。
イケメグは海で泳ぐには練習が足りないので続けて練習するようにいうが、
そこそこ泳げるようになった時点で心菜が拒否して練習放棄。

案の定、離岸流で溺れて救助される羽目となる。


「死にかけて大恥かいてトラウマだ」
「役に立たない泳ぎを教えた償いをしろ」

・・・・とまぁ、どこかの民族みたいな感じになっているのですが(笑)


そこからイケメグの「謝罪と賠償」(苦笑)が続くわけで、それはE組に落ちてからも続いている。
イケメグが「ちょっと呼び出しを控えて欲しい」というと、




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「私のこと殺しかけたくせに」と罪悪感を煽るかと思えば、

「(トラウマを抱えているから)支えててくれるよね? 一生」と弱者を演じて情に訴えかける。

これは泳げないことを逆手にとって「愛されキャラで行く」と本人が言っている。


とうぜん渚や茅野たちが「甘えすぎじゃ?」と突っ込むが、
イケメグ「いいよ。もう慣れっこだから」
と諦め気味に返答したところで殺せんせーのお叱りが入る。
共依存に陥る可能性を指摘し、今後の対策を考える。




多川心菜であるが、学校のクラスメイトという小さな関係性においてではあるが、
因果関係の責任の所在をイケメグに問い、そして社会的な立場としての「弱者」を演じることで
救済される「権利」を貪っている。

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「あなたの教え方が悪かったので、私は死にかけた」
教える側がいれば教えられる側がいる。
本来的には双方向であり、教えられる側にも学び習得する姿勢と努力が求められる。
そして教える側として及第に達していなければ離脱を認めないのは当然であるが、
心菜は自己判断によって放棄。

このあたりは自己責任でもあるが、単純にいえば「失敗」を認めたくない。
失敗を認めたくないのならば、「必然的不幸(=イケメグの教え方の悪さ)」による
災厄に巻き込まれたことにすればいい。
そしてその諸悪の根源たるイケメグを追求すればいい。

生命に関わる「死にかけた」ことと、社会的復帰に関わる「トラウマ」になったことを
強調することで「心菜の責任」部分を曖昧にしている。
事態においてまず「被害者」であることを大前提としている。
私ももう責任も取れない。取れる以前に社会的にも人間的にも弱者になってしまったんだよ、と。
あなたのせいで。

そして弱者救済において「被害者は善であり小さなか弱き存在。加害者は悪であり強大な存在」
ような通念がある。先述したが、被害者となればとうぜん相対的に加害者がいる。
事故の被害者をいち早く名乗り上げ、か弱き存在と為り、加害者イケメグの補償を要求する。
ミスでも事故でも自分が傷つくことを認めない。
なのでこれは他人の所為だ、と「他己責任」によって心の平安を保とうとするように思う。


もちろん「大恥かいた」といっているので、自尊心の高さもうかがえる。
私が溺れたのはイケメグの教え方が悪かったのが諸悪の根源と設定してしまっているのは
明白である。心菜の周囲にはイケメグの教授方法の良し悪しなどわかるわけもなく、
おそらくはイケメグが無責任に水泳OKを出した・・・よう装ったことは想像に難くない。

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ただ、実際問題として、イケメグ自体の責任感の強さとともに、
自らに備わる万能感があったのではないかと思われる。
「頼られる自分」というものに、快感を覚えている。「他人」に心の支柱を求めていたようにも思える。
まさに「共依存」である。

そして世間体を気にする面もあったのではないかと。
「イケメグ」として認識されていることにどこか気持ちよさを感じていたのではないか。
心菜によって変な噂を立てられ、ただのメグになってしまうのはイヤだったのではないか。
弱き被害者を救う、強き「加害者」であっても良いと思っていたのではないか。

そのあたりにつけこまれたようにも思える。
そして、そういうことがダメンズに引っかかってしまいやすいことにもつながることを指摘した
即席の紙芝居がコレである。

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ギャンブル、DV、生活費を入れない等々ダメンズ夫である屑殺(くずころ)と
共依存に陥ってしまうイケメグ。あまりにも生々しい描写。
渚母は別として、個人回でここまで突っ込んだ例は他にはない。





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殺せんせーとともに就寝中に誘拐拉致を実行し、夢の中ということにしておいて特訓させる。


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羞恥プレイの真っ最中。
余談だが、消え入りそうなイケメグ、ちょっとだけ照れがある渚に対して茅野カエデは
まったく動揺していない。このあたりはさすが天才子役。


冷静で機転のきくいつものイケメグではなく、適当すぎるネーミングへの突込みに対しても
返しきれない。このあたりも、どうしても「他」や「外面」を気にしすぎてしまうところが出ているか。


「夢の中と思わせなければ我々の行為は拉致監禁です」と冗談に聞こえない台詞の殺せんせー。
イケメグの頭を切り替えさせるには、こういう言い方が良いのかもしれない。
ただ、多川心菜の台詞と似たような感じもないわけではない。

相対的でなければ、アイデンティティが成り立たないところにも弱点があるように思う。
逆に、たとえ不利な条件であっても相対的であれば承諾してしまう「弱さ」が
片岡メグにはあるようで、そのあたりを殺せんせーは見抜いていたようだ。

彼女にしては意外にも進路は明確でない。
CAという目標も、そこまで決定的なものではない。
「外国で仕事がしたいっていってたわね」というビッチ先生に対しても「なんとなくだけどね」と
曖昧に返しつつも、フランス語を習っている。






特訓の結果、多川心菜は無事に独り立ち。
プールの授業でよい記録を出したのをイケメグが見届け、これが決別となった。

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「いまさらレベルは下げれない・・・!」と、感謝のかの字も無い様子だが、
殺せんせーのおかげもあり、どちらも成長の一助になった模様。





磯貝との関係性は、作中では明確にされていないが、地味に進行しているようだ。
どちらも信頼を集める優等生。磯貝の個別回以降、行動を共にする描写が多くなったようだ。
浅野学秀との勝負に挑む磯貝を片岡が心配するといったシーンもある。

設定集「名簿の時間」にて、二人の仲がE組内で噂の種になっていることも明かされている。

単行本最新刊のキャラ紹介において、チャラい前原がクラス全員の女子に声をかけていたことが
明らかにされたが、「友達への義理の為、片岡除く」とあることから、
このカップリングはほぼ確定になった。


磯貝に気を使った前原が片岡さんに声を掛け、片岡さんが気を使って岡野さんを誘い、
いろんな法則と緩衝役で矢田さん(たまに倉橋さん)が入り、
いわゆる一班の関係が出来上がる。アニメでは意外に多いパターン。
 





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学芸会の芝居で竹林とともに離婚調停の弁護士役をするイケメグ。
はまり役である。


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暗殺教室 過去編という地獄の蓋(タイトル変えました) [暗殺教室]

暗殺教室第18話「決行の時間」観ました。

原作の殺せんせー暗殺決行を上手くまとめた感じで、たいへんテンポが良かったですね。
律が作戦開始の「時間合わせ」を始めて経過時間が表示されるようになったので、
緊迫感が増したと思います。

反面、とどめを刺すスナイパーコンビ千葉くん&速水さんの狙撃シーンはあっさり。
狙撃失敗を律と回想するシーンはコテージ跡ではなくてレストランに変更になってましたが、
無念さを噛みしめる描写はよかったです。
二人がこの失敗を乗り越える、ガストロ戦を早く見たいですね。

ウイルス感染で倒れた前原を介抱する岡野さんの無意識片思いも
反映されてましたし、竹林の冷静さも強調されてました。
寺坂はますます「映画版ジャイアン」ですね。
「名簿の時間」によって公表された裏設定がかなり反映されてきました。

OPアニメーションも一新されました。
ネタバレその1「全員が暗転した状態での立ちポーズ集合」→殺せんせー赴任前のE組。
その2「相変わらず、OPのラストに茅野が一瞬大きめに映る」




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さて、「過去編」も大詰めである。
雪村あぐりが死亡し、死神が殺せんせーとなった。
月は月面施設における実験の結果によるもので、殺せんせーの仕業ではない。
殺せんせーが状況を利用した結果でもあり、「月破壊の犯人」となった。
荒唐無稽な存在が、合理的でない要求(E組担任)を穏便にのませるための方便である。
それによって柳沢も立場が助かっている。


過去編はまさに「因縁生起」である。


死神は柳沢の研究をそれとなくアシストし、実験に耐えて超常の力を得た。
そしてあぐりから自分の「死(細胞寿命)」の期限を聞かされ、文字通り「死神」となった。
自分のために命をかけて阻止してきたあぐりを助けられなかったことを悔い、
触手に「最弱の存在」を願った結果「殺せんせー」になる。

あぐりは研究の情報漏えい。監視の立場を超えて親しくなり過ぎた。
そして「婚約者」がいる身で「死神」に思いを寄せる不貞行為。
そして暴走しつつある死神を止めるために(対「死神」兵器に巻き込まれて)死亡。
E組を託す。


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柳沢は手中に収めていた筈の婚約者と実験体の裏切りを知り、激怒。
先進的ではあったが、研究の大きな行き詰まり(反物質臓細胞の寿命制御ができない)の
結果の月破壊。脱出する死神と対決し、敗北と負傷。




死神は「殺し屋」として死体の山を築いてきた。
柳沢は、たとえ国籍不明の重犯罪者とはいえ、人体実験を敢行する。
婚約者も名ばかりである。

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あぐりは親が決めたとはいえ婚約者がいる身で、また研究者としての立場を超えて、
「女」であり過ぎた。E組や死神に対する態度はひょっとしたら「母性」的なもので
あったかもしれないが、周りや状況の「都合」を考えず、あくまでも「自己」を貫徹しようとした
独善的なものであったかもしれない。

茅野カエデが「こうと決めたら一直線なんだ」と自分のことを述べているが、
このあたりは実に姉妹らしい。

雪村あぐりと茅野カエデ(あかり)は実の姉妹か?という疑問もあった。
あまり似ていない顔つきと体型(あぐりは巨乳だが、カエデは「永遠のゼロ」)。

あぐりがカエデの可愛らしさを「おねえちゃん、その遺伝子がうらやましいよ」と
コメントしていることからデザイナーベイビーという説もある。
もともと親との関係性が不明であることと、どちらにしても良好とは言い難いので、
そういう推測も無理からぬこと。

※柳沢とあぐりの婚約は政略結婚的であること。
カエデが子役であるにも関わらず親の気配がないこと。
また、椚ヶ岡学園が理事長の独断でどうにでもなるとはいえ、
仮名で入学が出来たこと。現在住んでいる家は「雪村」ではなく「茅野」の表札。

※※神崎さん、竹林、渚を大とすれば、小は木村(キラキラネーム)、
狭間さん(キラキラネーム&毒親)、カルマ(キラキラネーム&放任主義)、
千葉&速水さん(疎遠)、中村さん(素行不良)等
といった親子関係の複雑さが作品では常に描かれているので、上記のような推測も立つ。


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一直線なあぐりではあるが無謀ではない。
E組を改変しようとするのには「力不足」であることを認識しており、
監視業務の真っ最中でもE組のことで死神に相談することも多い。
やみくもではない。力の使い方は知っている。
その点ではカエデも同じであり、復讐をするには戦力的に「力不足」であることを真っ先に
理解し、迷うことなく「触手」を装着した。
もちろん、巨大プリン作成時もあらゆる手段を講じて成功させる。

死神が脱出を決行する時、あぐりに「私を止めるためにはあらゆる力が不足しすぎている」旨の
コメントを言い放つ。
その因果が巡って、あぐりの妹が触手という強大な「力」を持って立ちはだかってきたのだ。

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落とし穴以上に「触手」に驚いたことは間違いない。


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イトナの時は触手の存在に「激怒」した殺せんせーだが、
この時ばかりは表情が描写されていない理由も分かる。



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手中に収めていたものだけでなく左目も失ってしまった柳沢。


死神も柳沢もあぐりも、みなそれぞれ「力」が欲しかった。
死神は今の現状を変える(脱出する・破壊する)力。
柳沢は世界のエネルギー事情と社会を変える力(新エネルギーの開発と権威)。
あぐりはE組を変える力(個性と教育)。


あぐりは死をもって、死神は「殺せんせー」となった。
柳沢は「シロ」となった。


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すべてを失い、戦う男・シロこと柳沢誇太郎。






連載当初、「弟子死神」編はずいぶんと失速ぶりが叩かれた。
登場が唐突過ぎた。つまらなくなった。死神がとんだかませだった。そんな具合に。
しかし、殺せんせーが「死神」と正体を明かしてから読み直すと、ものすごく見方が変わってくる。
弟子死神がくどいくらい繰り返した「万に通じる」とか「死神の技術」とか、そういう言葉が
すべて未熟さの表現であったこと。
烏間先生が「おまえ、本当に死神か?」というのは大きな伏線であったこと。
弟子死神が繰り返す自己顕示と、次第にボロが出てくる様子が未熟さであり、
真「死神」の描写とは良い対比になっている。



「茅野カエデ編」も「128話ショック」の盛り上がりを考えると尻すぼみ的な感じは否めなかった。
もっと壮絶な戦いであるとか、茅野カエデが死ぬとか、読者がカタストロフィを望んでいたせいもあるが、
少年誌ではめずらしいディープキスによる”暗殺”が決め手だったとはいえ、
おおかたの意図はもっとわかりやすい「刺激」が欲しかったように思う。
現在「過去編」であるが、過去の死神時代の殺せんせーと茅野カエデの姉・雪村あぐりの
関係性を噛みしめて読み直すと「茅野カエデ編」は実に重い。

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128話ショックの核であるこの一コマの衝撃度がさらに増す。


不意打ちから、自由落下中での戦闘シーンとも相まって
屈指の名場面であることはもはやゆるぎがない。






追補
ネタバレを読んでしまったのですが、「過去編」が終わるとびっくりするくらい暗くて重い展開・・・。
生殺しに近いこのもどかしさ。タイトルを変えてしまいました。

「茅野カエデ」がまさに本当の「暗殺教室」の始まりだったというわけで、
絵柄から信じられないくらい、重い。


かつてビッチ先生が烏間先生にいった一言。
「殺すってどういうことかわかってる?」
おそらく烏間先生は任務であっても殺した経験はないと思われる。

相手が「人」ならぬタコ型生物であれば、それは容易いが・・・・。

中学生にのしかかる重さ。


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暗殺教室 倉橋”ゆるふわクワガタ”陽菜乃 [暗殺教室]

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岡野さんが「ひなた」で、倉橋さんが「ひなの」だな。


アニメ「暗殺教室」17話は倉橋(&岡島)個人回のようですね。
後半パートがロブロ先生との訓練&渚が猫だまし習得でしょう。

倉橋さんといえば「ゆるふわクワガタ」とコードーネームがつくように
天然系の癒し系。おまけに「愛護」ではない生き物好き。

つい誰にでも「ちゃん」づけしてしまうので、けっこう勘違いされやすい。
ただ、男あしらいはやはり上手い・・・!
矢田さんと並んで、潜入暗殺とハニートラップの達人であるビッチ先生の
直弟子である。会話術はもちろんだが、交渉術・接待術を中心に学んでいるようだ。

矢田さんは「社会に出た時の、第二の刃が欲しい」という志である。
巨乳を憎む茅野カエデの(一方的な)敵であったが、それを聞いて「見直さざるを得ない」
とコメントしている。
岡野さんが「心を開いたッ!」と驚きながら突っ込んでいる。


倉橋さんはどういう目的で学んでいるか、今のところ明らかにされていない。
動物学者を志し、ライオンでも捕まえてくれるような男性がいいという。
恋愛対象として烏間先生が好きなのは間違いなく、機会あればくっついている。
やはり「圧倒的に強いオス」が好みなのか?!
そのためのビッチ先生に弟子入りなのか?!


強い人にめちゃくちゃにされたい的な感じはない。

圧倒的に強いオスを手に入れながらも主導権を渡さない・・・。
ビッチ先生と同じじゃないですかッ。
圧倒的に理解のある(家や子供のお守りをする)彼や旦那を手に入れつつ、
学者や研究者をどんどん籠絡していって、
手柄だけをかっさらっていくつもりじゃなかろうか?

そういう点では、しっかり者のイケメグこと片岡さんがダメンズを拾ってしまう
可能性があることを殺せんせーから指摘されているのは面白い対比である。
アニメでは片岡さんの回が飛ばされているのが残念。

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修学旅行の夜、「クラスで好きな男子はいる?」というテーマが上がった時、
まっさきに「はーい、烏間せんせ~」と回答。
中村さんが「それは皆一緒でしょ。クラスの男子で、よ」というと


「えぇ~~・・・」
異常にテンションの下がった声はとてもゆるふわクワガタとは思えない。
思いッ切り倉橋さんの「地」の声が出ている。

あとは、クラスの不良・寺坂がシロに騙されて作戦を実行する時。
クラスの全員に暗殺に参加するように命令したのだが、倉橋さんは
「・・・わたし、いかなーい」とこれまた「地」の声である。


アニメならではのことだが、倉橋さんの声のトーンが状況によって思い切り違うのは面白い。


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キュロットの可能性もあるが、
昆虫採集にミニプリーツスカートで来ているのは計算なのか??
たとえそうであってもこの手合いはスカートの下がガチガチに防御している。


天然系の癒し系であるが、それは計算なのか、本当に天然なのか。

一方で、パッと見が思いっきり「ギャル」な中村さんとはあまり絡みがない。
中村さんは実は成績優秀で、傾向としては「カルマ」的に頭が良い。

カルマとは「渚いじり」で共通した絡みが多い。
カルマはああみえて「警戒心」が強く観察力も高いので、同傾向にある中村さんも
同じような感じかもしれない。

異性との接し方・考え方も違うし、倉橋さんの「裏表のある性格。しかも計算的ではない」を
敏感に感じ取って、ちょっと距離をとっているとも考えられる。



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もちろん、優しいところもある。
死神(弟子)に騙されて生徒らが捕虜になった挙句、ビッチ先生が囮に使われて
負傷した時も、ビッチ先生の生い立ちを考え、それを踏まえて
(自分たちの救出よりも先に)烏間先生に救出を懇願する思いやりもある。

ビッチ先生とは弟子であり、烏間先生を巡る恋敵でもあるのだが、
身を引く潔さとビッチ先生の幸せを願う気持ちは強い。

茅野カエデとはスイーツ仲間である。
殺せんせーを襲撃した時に正体を明かし「茅野カエデ」は演技だったと告げられても
「カエデちゃん、殺せんせーの話だけでも聞いてあげて」と説得を試みている。
ビッチ先生の生い立ちなどを鑑みて烏間先生を説得しただけのことはあり、
茅野カエデのおかれた心境や立場、そして殺せんせーの信頼を踏まえての
発言であることは間違いない。

単に感情だけでかわいそうを連発する「愛護」系の生き物好きではない証左でもある。


「ゆるふわクワガタ」であるが、しっかりとした牙を持ち、時として
産卵という目的のためにオスをも食らう強靭なメスのオオクワガタでもある。


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竹林がE組を抜けた際も「やなヤツになっちゃたらやだな~」と心配している。
ゆるふわに見えて「仲間意識」は人一倍強いところがある。



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これは竹林がA組に行った際にE組の風紀の乱れ具合を演説することになるのだが、
内容のイメージである。

不純異性交遊が片岡さん、中村さん、神崎さん、岡野さん
暴飲暴食・自己不摂生が矢田さんと原さん。
コミュ障が倉橋さんである。

倉橋さんや矢田さんが不純異性交遊に含まれていないのは「意外性」がないから?
おそらく、ふたりとも快楽というよりは異性交遊を自分のステップアップとして考えている節が
あるので、そういう意味では「恋愛<仕事」である。
快楽や背徳感、心理性の依存で身を持ち崩すタイプではない。

ダメンズにハマるしっかり者の片岡さん、男運の無いお嬢様の神崎さん、
ゲスい一面を持つ天才ギャルな中村さん。
岡野さんは・・・かなり不器用でやきもち焼きだから? アスリート系の奔放さがあるから? 

原さんはそのまんま・・・。


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暗殺教室 雪村あぐりと茅野カエデ [暗殺教室]

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「2人が初めて触れ合ったのは・・・三日月が生まれる6時間前。」

現在、「暗殺教室」の「過去の時間」、つまり過去編が連載中。
殺せんせーの手足が二本ずつだった頃。
過去編が進むにつれて、「死神(弟子)編」以上に
「128話ショック」以来の茅野カエデ襲撃が重みを増してくる。

そして、殺せんせーとあぐり、渚とカエデはひとつの対比であることは
言うまでもない。




殺せんせーが元・死神で、実験体だった。
雪村あぐりが研究助手でE組の担任で、捨て駒的な見張りだった。
柳沢が新進気鋭の研究者で、あらゆる犠牲をいとわなかった。
そんな研究室でのお話。


雪村あかりは昼間はE組の担任で、夜は研究所勤務。
仕事は実験体の見張り。たとえ人質になっても損失はない、と柳沢。

死神はスラム出身で戸籍もない殺し屋。実験体として過ごしながら、脱出の機会をじっと伺う。
そしていつか得るであろう新たな力に期待を寄せている。
研究所内でのあぐりの権威は低く、人質としての利用価値も無いと判断。
いっしょにすごす中、あぐりの着ている「変なセンスのTシャツ」から興味を抱くようになる。


柳沢の研究の内容と目的を理解し、あぐりにおちこぼれのE組を担任させることは
むしろ将来を有望しての研修&人件費削減であると(未だ出会わぬ)理事長の意図を見抜く。
それほどの頭脳と観察力を持つ死神でありながら、あぐりのセンスだけは理解できない(笑)
しかも指摘しても直らない、直そうともしない。頑なに貫こうとするあぐり。

「理解のできないモノ」に対してからか、
(人質価値がないため洗脳もするつもりがない)次第に死神からも
近づいていく。



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弟子に裏切られた結果がこの人体実験であることを告白すると、
それは弟子を「見て」いなかったというあぐり。
弟子はあなたに見て欲しかったと諭す。

「(人心掌握のためにも)見ていたんですけどね?」
これまた理解できない死神。

実験が進んで、時に苦しみのた打ち回ることがあっても、
時に身体の一部が変化してしまっても、まったく変わらぬ視線を
投げかけるあぐりに「これが見ることか・・・」と、理解を示す。

よくあるパターンであるが、あぐりと出会い、実験が進み、
死神は体も心も変化していく。
雪村あかりの世界観を知ることも大きい。


研究所の収監室で出会って一年目。
あぐりは「今日をあなたが生まれた日にしませんか?」と。
死神もこのプレゼントを受け取り、感謝の意を示す。


あぐりは教師として去年は上手くいかなかったこと、
柳沢から今年で教師を辞めて研究職に専念しろと言われていることを伝え、
支えてくれた「死神」に感謝を渡して、最後の1年を頑張る力を与えて欲しいと願う雪村あぐり。
この最後の1年は、今のE組の生徒たちのこと。

ただ、2人の間にはアクリル隔壁があり、接触は不可能。
その時、「死神」がカメラにも映らない極細な触手をだし、手の形を成して雪村あぐりに触れる。
「脱出のリスク」を犯し、感謝を伝えるのだった。

これがあの悲劇の6時間前。
月が三日月となり、死神が触手生命体となり、あぐりが死に、
そして妹・あかりが現場を目の当たりにする。

あかりが復讐者・茅野カエデとなった時でもある。


姉である雪村あぐりが「誕生日」を贈り、
妹である茅野カエデが「殺せんせー」という名を贈る。

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あぐりの妹であり名付けの「親」が殺意をもって迫ってくる。



あぐりと出会い、死神は変わったハズであったのに、


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殺意も、あぐりの妹であることも、まして「触手」を持っている事さえ
見抜けなかった愚かさ。

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あぐりと出会って「見る」ことを知ったはずなのに、

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目の前に、あぐりの妹が暗殺者として、復讐者として立ちはだかっている現実を見て、
殺せんせーの背中は何を語っているのであろうか。


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小柄なカエデよりも小さく見える殺せんせーの体。
このような描写は今までにない。



殺せんせーとは別に、観測とデータという点で観察力があるのは律。
彼女にも見抜けていない。(矢田さんのバストの成長を見抜くほどだが)
もっとも、律とカエデの絡みはあまりなく、意図的に避けていた可能性もある。
また、律自体、おそらく雪村あぐりのデータは持っていないだろうし、
クラスでの利害関係や自分の成長、暗殺に直接関係がない、
と判断した要素は無視するのかもしれない。



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強烈な触手の一撃以上に、茅野カエデ=あぐりの妹が発する憎悪の言葉や
凶変していく貌こそが最大級のダメージであることがうかがえる。

同時に、命を捨てることで触手の力を最大級に引き出している。
カルマの時に「絶対に見捨てないので、安心して(崖から)飛び降りてください」とまで
コメントした殺せんせーの存在意義すら揺るがす大いなる精神攻撃である。
もちろんカエデがそれを目論んでいたわけではないだろうが。


ある意味において、「弟子の裏切りの二の舞」を犯してしまった殺せんせー。

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唯一、E組の生徒と築き上げた信頼関係だけが最後の砦。

殺せんせーはその「あり方」において厳しい。
自爆テロまがいのことや、数や威力に頼るいい加減な殺し方を戒める。
徹頭徹尾、用意周到。殺し方に美学や作法を求める。

「触手」というのもある意味、借り物だ。
あくまでも人間として、そして「中学生」らしく、暗殺することを強く求める。

その「触手」を独力でコントロールし維持した精神力は驚嘆に値する。
しかし、「今までのは演技」とE組からも外れ、殺すことに執着し人外にも
成り果てかけたカエデを認めるわけにはいかないのだ。


無害だと思っていた小動物がとんでもない「毒」をもっていた怖気。

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結局コレなので(笑)、
「茅野カエデ」としてクラスに復帰することは難しくないだろう。


過去編は5時間目に突入だが、雪村あぐりの死の真相、柳沢がシロに身をやつす経緯、
「反物質」の行方、真相を知ったE組etc・・・未だに登場しない「大石内蔵助」は誰なのか?
展開が楽しみである。



アニメ版も第二期が製作決定のようで、できれば個人回にもスポットを当てて欲しい。



所感として、アニメ版の茅野カエデは原作よりもちょいちょい可愛い。


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京都に来たので「抹茶わらび餅たべた~い!」と云ったところ、
「毒を入れて殺せんせーに渡しましょう」とつっこまれ、
「もったいないよ~!!」 アニメオリジナルの演出である。



修学旅行での拉致事件の一幕だが、
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不良に「最ッ低ー・・・」とつぶやくところだけは
目も声も「雪村あかり」になっている・・・ような気もする。


明確に面白いのは倉橋さんの声芸。
気の入っている時と気の無い時の差が面白い。
ああ、やっぱりそういう性格なんだーー、みたいな。


アニメは、生徒の裏設定がちょこちょこ反映されているので
あの展開の詰め込み&速さの割に見ごたえがある。

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暗殺教室 アニメ第13話の感想 [暗殺教室]

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暗殺教室 第13話「才能の時間」を見ました。
前評判通り、詰め込み過ぎの端折り過ぎ。そりゃそうです。原作の5話を1話にまとめるんだから。


新任の鷹岡先生がクラスに溶け込んでいく様子。それを横目で見る烏間先生。そして鷹岡先生の豹変に対する生徒の恐怖感。このあたりの前置き的あるいは心理的描写が省略され過ぎているのが残念です。
「LRの時間(殺し屋ロブロ)」回では、真正面から烏間先生に突撃するだけに見えたロブロがどれほどバカに見えたことか・・・。
※ロブロの論理や仕掛けた小さな罠がほとんどカットされているため



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防衛省でのやり取りと鷹岡の赴任を懸念して烏間先生に進言する部下の雀さんも残念ながら省略。
このように「異常者」として知られているのですが、教官としての実績はとても良いのです。
上としては異常であろうがなかろうが「良い兵士」に育て上げれば問題ないのでしょう。

同じ部隊出身であり、鷹岡が烏間に対して強い対抗意識を持っていることも説明不足ですね。
烏間先生は防衛省のエリートで出世頭です。
鷹岡は烏間に対して「オレはお前の眼中にも入っていなかっただろう」とつぶやきます。


暗殺教室で最近分かってきたもうひとつの「テーマ」が「見る」ことなんですね。

殺せんせーは、かつて弟子に裏切られたのですが(当時は)その理由がわかりません。
利益と畏怖を植え付けていたのに・・・と。
それに対して実験中の監察者である雪村あぐりは「見てないからですよ」と諭す。
この時は「見る」意味がわかっていないのです。しかし、人体実験を経て
身体が変化していくにも関わらず、変わらぬ視線がそこにあることに気づくという・・・。


渚は「(烏間先生に対して)これほどまっすぐに見る人は家族にもいない」、
茅野カエデも殺せんせーを襲撃する時に「気づかなかったね、最期まで」といい、
クラスに馴染もうとしない不良・寺坂も「お前の目には目的が見えていない」とイトナに指摘されます。

授業中だろうが何だろうがお構いなしにマシンガンをぶっ放し続ける自律思考固定砲台である律も、
生徒との協調を殺せんせーに諭されます。これもある意味、クラスメイトであり、暗殺の目的を
同じくする生徒たちを「見る」ということかもしれません



話を戻しますが、ギリギリ要点は押さえていて、カットできない重要な台詞はきちんと残す。教師とは何か迷いを持った烏間先生と静観する殺せんせーの教育に関するやりとり。殺せんせーの数瞬の沈黙など。
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逆に追加された鷹岡の、アニメならではの表現やアレンジは秀逸。
原作者@松井優征の得意な日常から生み出される狂気っぷりを絶妙に「手加減」。
助長しすぎず抑え過ぎず。

狂気が滲み出す「顔芸」はもちろんですが、特に、新しい時間割に文句を言う前原に対して、
鷹岡が笑顔のまま膝蹴りを食らわすシーンは見事。
ここは鷹岡の異常性が漏出し始めるターニングポイントです。
生徒の文句に明るく困った表情をしてから何気なく前原の肩に手をポンと置いて、膝蹴り。
原作のコマとコマの間を埋めるがごとく、原作ファンも納得の出来栄えです。


反面、教師赴任反対を主張する神崎さんを張っ倒すシーンは不満。
先の「修学旅行拉致事件」を経て変わった神崎さんの勇気を振り絞る様子がなく、
いきなりな感じがあります。


他にはカルマが授業不在の理由の明確化。そして、蹴られて倒れ込む前原を介抱する岡野さん、はっ倒された神崎さんに素早く駆け寄る杉野、烏間先生にベタベタの倉橋さんなど、裏設定もちょっと盛り込んでましたね。あとは単行本の挿絵のみだった(お菓子を欲しがる)殺せんせーの土下座走りなどが追加。


鷹岡先生の異常性そのものよりも、
(松井優征の描く作品はそれが当然なので織り込み済み)
それを様々なレギュレーションがかかっている中でどう表現していくかが楽しみのひとつです。

そして映画版の鷹岡先生演じる高島政伸。
「お子様や保護者」も観るであろう映画で、演じるさじ加減をかなり頑張っていたと思います。



鷹岡先生を狂信系にすると、

渚の母(ある意味、最凶でしょ・・・)
茅野カエデ
イトナ
多川心菜(脇役 共依存)  

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浅野理事長に代表される知的というか異常・異能系だと、
息子の浅野学秀
シロこと柳沢誇太郎
死神の弟子
進藤和孝(脇役 選民意識)
土屋果穂(脇役 振りかざす正義)



「闇落ちの鷹」こと(笑)復讐の鷹岡先生の襲来も楽しみです。
千速コンビ&E組とガストロの対決が早く観たいですね。



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思わず大好きな烏間先生を口走ってしまう倉橋さん

ビッチ先生の2番弟子でもあり、恋敵でもある(笑)。


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映画「暗殺教室」 の感想 [暗殺教室]

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客層が違うっ。やはりジャニーズの力は偉大なり。やはり女性客の割合が多い。


原作派から観た映画「暗殺教室」の感想です。なので分類は「コミック」に。

マンガ原作の実写映画を見に行くのは初めて。
感想としては、作中の台詞を引用して、

「よくぞ・・・・ここまで・・・・」

原作ファンの立場として、「実写映画にしては」面白いと思う。そして、監督や脚本、役者から「作品愛」を感じる。今まで数々の漫画原作の実写モノが使い捨てられてきたが、これはそうならないであろう・・・と願う。

「漂流教室」「デビルマン」など、多くの素晴らしい漫画が芸能事務所の踏み台にされてきたから。
手塚治虫の「MW-ムウ-」もとんだ駄作だった。もったいなさすぎる。




レビューや評価でたびたび書かれていることだが、ストーリー展開は詰め込み過ぎでほぼ「ダイジェスト」「原作の寄せ集め」。



決定的に欠けているのは心理描写で、これが省略されていると原作を読んでいない人には少々わかりにくいんじゃないかと思われる。殺せんせーと生徒の、あるいは生徒同士の間の機微とか。暗殺側の総監督である烏間先生とターゲットである殺せんせーの緊張感なども伝わってこないんじゃないかな。クライマックスは、けっこう伏線が上手く張られているのはいいと思うけれども展開そのものには説得力がなく(無駄に長い鉄塔シーンなど)、流れで押し切っている感じもある。



ラストは消化不良のまま終わってしまう。一瞬、茅野カエデの触手をチラ見せしたり、原作ファンにはわかる匂わせぶりな態度など続編を期待させる終わり方だが、明確な発表はない。原作もまだ終わっておらず、これから佳境を迎えるところである。原作を読んでいない人にはどう映るのか、気になるところだ。ジャニーズのファンなら「山田クンかっこよかったね~」で済むだろうが、一般的な映画として考えると中途半端過ぎるだろう。



とはいえ、原作の濃い内容や描写を2時間に切り詰めて辻褄を合わせたのはすごい。もう少し工夫の余地や予算があれば・・・!と考えてしまうほどなので、そういう意味でも出来は良い。昨今の実写映画ではほとんどが原作を一瞥する程度で演じるであろうと思われる中、製作側や俳優もそのあたりをしっかり読み込んできたと感じられたので「作品愛」によるものが大きいと思った。


原作の濃い内容とは、前作「魔人探偵脳噛ネウロ」を御存じの読者なら察しがつくが、ブラックな皮肉、ややもすればグロい表現、シリアスな展開を、今回はタコ型の「殺せんせー」に代表されるように明るくコミカルな表現で描いているのが特徴。生徒たちは「暗殺」という、思わず眉をひそめてしまうな事に挑んでいるが、その暗殺の標的である先生が生徒たちに正しい方向を示すのがだいご味でもある。





さて、配役のこと。主演・Hey!Say!Jumpの山田涼介。他にも山本舞香、優希美青、橋本環奈など、このメンツ。適役かどうかより、謎の芸能事務所の力が働いた映画といえる(汗)。まぁ、今に始まったことではない。
東欧美女の殺し屋役になぜか韓国人である知英。そして、殺せんせー役の声優に嵐の二宮和也。それを考えても、良くできていた。さっき「作品愛」と書いたが、しっかり原作を読んでくれていた・・・・のか?
思い返すとちょっと自信がなくなってきた。

知英の役であるビッチ先生。桐谷美玲のバーターと云われる。その桐谷は回想シーンにちょっと登場する雪村あぐりを演じている。それはさておき、ビッチ先生に至って実に絶妙な采配。なんと途中までほとんど喋らない。さすがに片言の日本語はちょっと違和感があることを配慮してのことか。そしてエピソード省略もかねて、いきなり冒頭の回想シーンで登場し、そのまま英語教師におさまるという、たいへんアラの見えにくいようになっている。

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イリーナ・イェラヴィチ先生ことビッチ先生は、内戦の続く東欧出身。十か国語を操るハニートラップと潜入暗殺の達人。もちろんお色気担当で、茅野カエデの暴走を止めた渚のキステクニックを伝授した張本人である。・・・と原作のイメージが強すぎて、韓国人だから云々よりそもそも「アジア人」で演じることが無理なレベル。
まぁ、国際的に韓国といやぁロビー活動ではハ(略)が得意なので、ある意味「国技」でもあると思うと笑えない。


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主演の潮田渚を演じる山田涼介も、草食系→暗殺の才能(殺気・気配を隠す、本番に強い)の片鱗を見せると感じはよくできていたと思う。
ヒロインである茅野カエデ演じる山本舞花は先のブログにも書いているように、原作準拠であれば、前半最強の暗殺者(復讐・自爆型)として突如牙をむき、「もう頭が痛くないの!痛いのが気持ちイイの!」とちょっとアレな感じで暴走して殺せんせーを追い詰め、潮田渚のディープキスで不意を突かれて卒倒することになるのだが・・・・・・はたしてはたして演じることができるのであろうか?!

茅野カエデに対する期待はいやおうなく高まっている。下でも書いているが、高島政伸演じる鷹岡明はとても良かった。やはり「悪役」的存在が際立たないと・・・。
原作での茅野カエデの豹変と圧倒的攻撃力。その引き換えとして生命のカウントダウン。
ある意味、続編は山本舞花にかかっているのかもしれない。



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赤羽カルマ@菅野将暉は髪型がやや合っていなかったことと、おかしすぎるワイヤーアクション(崖から飛び降りる)は別として、原作さながらで上手かった。他の生徒もほとんどモブだったのが惜しい位、E組っぽさを出していた。
橋本環奈@律(自律固定砲台)は、演技経験の無さを考えれば無難な役。殺せんせーの教えを受けた後の演出である「あざとさ」はそれらしかったかな?


映画のオリジナルキャラもいたが、完全に空気である。
渚の幼馴染で今は別のクラスという設定だが、まったく必然性がない。
おそらく続編で理事長やA組・浅野学秀との抗争に絡んでくるとは思うのだが、ストーリー上の辻褄合わせの保険としか思えない。



最高なのは暴力教師・鷹岡明役の高島政伸。納得の仕上がり。はっきりいってストーリーと映画の方が追いついていないくらいのハマリ役。あの短いシーンで「比率9対1の飴と鞭」を信条とする異常性と、潮田渚によって自尊心を打ち砕かれたことによる人格崩壊の様の演技は見事。原作でもたいへん盛り上がったところなのでこれは良かった。ただ、復讐心にかられた鷹岡が再来し渚とふたたび対決するシーンは、尺の都合でほぼ改変されていたのが残念。

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ただ、原作の二回戦目は渚が「猫だまし」を使うので、それの習得シーンや伏線省略、実際の演技を考えると省いた方がアラが見えなくて良かったと思う。

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さて。原作では殺せんせーの正体は「死神」という伝説的な殺し屋であることが明かされた。しかもイケメン。あきらかに二宮和也を意識した感じで描かれている・・・・。これは続編が来るということを打ち合わせた上のことか?
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スラムで育ち、「人の命が安い」世界で生き延び人を殺して育ったイケメン殺し屋がどうしてタコ型生物になり、エロくてドジなところがあって器が小さくて世間体を気にして、慌てた時には「にゅやーーーーーっ!」などというようになってしまったのか。このあたりはこれから描かれていく訳だが、物語のキーパーソンのひとりである茅野カエデの姉・雪村あぐり(映画では桐谷美玲)と出会い、変わっていくか・・・今後の楽しみである。

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また、原作ではクラスメイトの一人ないし二人にスポットが当たる回があるのだが、映画ではどうしても省かれてしまう。もう少しスポットが当たって欲しい。

クラスメイトの中には家庭や親との問題を抱えている生徒も何人かいる。その中で潮田渚と母親の確執(呪縛)を描き、渚が自立(解放)と進路を見出していく名作回がある。これはぜひとも映画に反映してほしい。「二週目の自分」という母親の呪縛、自分の才能と将来、そういう悩みと決断をしっかりと演じきって欲しいものだ。


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面談のため、表向きの担任(烏間先生)にむりやり変装した殺せんせーの名台詞。



映画では尺の関係上仕方ないと思われていた個別回であるが、なんとアニメでも飛ばされてしまった。
すでに「前原回」が飛ばされて「イトナ編」の第一回目と、理事長との采配争いを描く「野球試合」の後、
いきなり「鷹岡編」になる。そして「リゾートホテル暗殺」がクライマックスになると思われる。
「闇落ちの鷹岡」(笑)や殺し屋ガストロなどが出てくるのは楽しみだが、個別回がなくなるのは面白くないな。

ちなみに「鷹岡回」は原作では4話構成なのを一話に縮めるのである。

個別回が映画やアニメでも見られないのが残念。
「片岡メグ回」(水泳の時間)では、何かと面倒見のよい片岡メグに共依存の恐ろしさを諭す「クズ殺せんせー」と行き掛かり上イケメグが扮する魚人「魚魚(うおうお)」。そしてクズキャラの多川心菜が観たかった。

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原作を軸に映画、アニメとそれぞれの方向で展開している。かといって、原作を著しく乖離することもなく、
NARUTOやワンピースのように商業主義展開に走ることもない。
(内容的・表現的にどうしてもメジャーに成り切れないし、またそうなるべきではない)
連載が終わる期限もあと1年ということで無理やりな延命措置によるストーリー破綻もなさそうである。



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暗殺教室 茅野編と132話ショック [暗殺教室]

「暗殺教室」 茅野カエデ編が一応の決着である。

暗殺教室に関しては先のブログを参照してもらうとして、
ふたたび「132話ショック」という言葉が登場してきた。

「132話ショック」
http://dic.pixiv.net/a/132%E8%A9%B1%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF
pixiv百科事典


完全な暴走状態に陥ってしまった茅野を救助するための策を殺せんせーより提案される。
自分の心臓を(致死点をずらして)貫かせ、彼女に「殺った」と思わせたその隙に彼女を拘束。
その時に、彼女の殺意を反らせる何かを仕掛けて欲しい、と。

そこで実行したのがディープキス。奇策中の奇策である。
渚の得意とする、殺気を隠した接近で不意の接吻。
ハニートラップの達人から(無理やり)伝授されているキステクニックである。
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※渚は15Hitをたたき出すが、キステクを無理やり伝授したビッチ先生によると
40Hitは出せるはずという。このあたりのフォローが「キスなんて別に大したことをしていない」
と事態を和らげているのかもしれない


なぜHit表示が頭をぐるりと回って背中を伝って下に降りていくか? 
11Hitはちょうどお尻である。何をかいわんや・・・。


既に、
「どんな隙も見逃さないくらい、(身体が)敏感になっている」
「痛いのが気持ちイイの!」
といった、全身がまさに過敏状態であることを示唆しているセリフもあり、
性感帯への不意打ちこそが殺意をそらす手段として有効であることを示している。

視覚ではなく、より根本的な触覚に訴えかける。

復讐心に燃える殺意というものが「大脳新皮質」から出ているものであるならば、
キスによる性的興奮・刺激への反応は「大脳辺縁系」にあたる。
脳の領域の切り替えという点では効果的だ。

茅野がもともと持っている渚に対する好意に関しては明確な言及がない。
渚を「私より目立つ隠れ蓑」として利用していたのは間違いないが、
ビッチ先生に公開ディープキスを受けた時は「何かイラついた」とのことなので
渚への想いはやぶさかではないだろう。


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暴力教師・鷹岡との対決に際して心配そうな表情を見せる。



キスを重ねていくうちに彼女の目が正気に戻る。
一方、渚の目は冷静で、暗殺を実行している時と変わらない。
渚の気迫が恐ろしい。
イメージとして描写されているのは「兎に絡みつくヘビの図」であり、甘い気持ちなど一片もない。
これもまた暗殺という認識である。

冷静な瞳の渚の横顔と男前すぎる台詞。

「言わせないよ、全部演技だったなんて。 E組での思い出、皆で楽しく過ごした事。
復讐しか頭に無かったなんて・・・僕が言わせない」



 
興奮が頂点に達し、文字通りイってしまってタラリと鼻血を垂らし、
(ギャグ表現で)グルグルの目になって卒倒。わざとらしいくらいの内またで横たわる。

殺せんせーの触手抜き取りも成功。茅野は意識も戻り、生命に別条はない。

殺せんせーと過ごしていくうちに復讐心のゆらぎを生じたが、触手に宿った殺意に
よりかき消されてしまったことを告白する。
そして、「私だけ一年間、ただの復讐に費やしちゃった」と。

でもクラスは誰一人、本名の「雪村あかり」で呼ぶものはいない。
同じ体型に悩みを持つ者同士(笑)の岡野はいつもどおり「茅野っち」と声をかける。
初めての絡みであろう村松が、「(シロのことなんかより)それよりこっちだ。目ェ覚ましたぜ」という。

渚は繰り返して言う。
「どんなに1人で苦しんでいたとしても全部演技だったなんて言わせないよ。
 皆と笑ったたくさんの日が」

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「もう演技やめていいんだ・・・」
と、涙ながらに語る様は心を打つ。

茅野カエデは、肩書に苦しめられている同級生・神崎有紀子の過去の告白を
唯一聞いたクラスメイトである。
神崎は親や肩書に反抗し、本当の自分を見つけるために「ハジけてきた過去」を吐露する。
その挙句がエンドのE組堕ちであり「もう自分の居場所がわからないよ」と。
※後で殺せんせーにより氷解する

そのきっかけとなった「不良による拉致事件」を共に過ごし、同じ部分と逆の部分をもつ
神崎と茅野の友情は演技ではないと思いたい。


茅野カエデは再び茅野カエデとしてE組に復活するのか。
それとも雪村あかりとしてなのか。
これから殺せんせーの過去編に入るので、茅野の生命と去就についてはまだ分からない。

そして茅野の本名は「雪村」である。雪村という名前は赤穂浪士には存在しない。

※大石内蔵助の二男が預けられた禅宗の寺の和尚の名前らしい。

E組はクラス全員が赤穂浪士の名前なので、「雪村あかり」に戻ってしまうとクラスからは
外れることになってしまう。それとも「もう少し茅野カエデを演じる」という具合になるのか。

彼女の去就が気になるところである。





結果的に茅野カエデはラスボスではなかった。
しかし、少年マンガ風にいえば(前半戦)「最強の殺し屋」である。

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最高の殺し屋と評される「死神」が殺せんせーであること。
先の死神編で登場したのは偽死神(弟子・二代目)であったこと。
肉弾戦により烏間先生により撃退されているので、殺せんせーを暗殺することは
難しかったように思う。

シロの走狗であった元・触手持ちの実験体・堀部イトナはすでにE組である。
イージス艦などの軍事技術を結集した律(自律思考固定砲台)も同上である。
あくまでも人間の力・技術による暗殺は不可能であること(烏間先生でも単独で暗殺できない)。

二度敗れた鷹岡は人間を止めて復活するかどうかはわからない。
復活しても、狙いは因縁のある渚やE組に絞られる。
ロブロの手配する殺し屋ではすでに歯が立たないことは本人から述べられている。

これ以上、単独で強力な「殺し屋」が介入してくるとは考えにくい。

※復活した二代目死神は除く


殺せんせーは「教師」として、生徒に危害を加えることができない。
暴力によって無力化することができない。
そういう意味で「E組生徒」と云うのは一方的な暗殺ができる最高の立場である。


賞金や依頼による暗殺ではない。憎悪や怒りなどの因縁を持つ殺意。


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天才子役の名をほしいままにし、またすべてを偽れる高い能力や技能を持つ。
シロを初見で柳沢と見抜く観察力(目を反らす描写がある)。
また、殺せんせーの触手の動きのパターンを学習。

有効な殺せんせーの弱点を把握し、罠の構築。
第一次襲撃は落とし穴。第二次襲撃は枯れ野での放火。


そして、秘めた殺意。
「警戒できないのが一番怖い」というのは、渚やカルマ、烏間先生から
何度も語られている。
潜入暗殺という点ではビッチ先生とも類似してなくもないが、
一年近くにも及ぶわけで、どちらかといえば忍者の「草」を彷彿とさせる。


そして、自棄を前提にした暗殺。触手を移植した時点での決意でもある。
第二次襲撃時の触手の発火作用は人体発火を彷彿とさせる。


第一話にて、寺坂が渚に自爆テロを実行させたことに対して、殺せんせーが激しく怒る。
寺坂に対してはクラスメイトの渚を、渚に対しては自分を大切にしていない、と叱責。
殺せんせーの叱責を見て、心が揺らいだのは間違いないであろう。

第一次襲撃時、落とし穴に陥落させ、あと一歩のところまで追いつめた時に殺せんせーの
エネルギー波を見てつい防御体勢を取ってしまっている。
殺せんせーは生徒に危害を加えないこと。
自分はどうなってもいいと考えていることにも関わらず。

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触手持ちである。
物語のキーでもある触手。イトナのように兵器として管理されたものではなく流出したものである。
それを独力で使いこなす精神力。

そして、触手そのものが持つ意志のようなもの。
身体能力の向上とともに本人の感情を増幅させる働きを持つと推測されるが、
それ以外は不明。
今回の茅野編において「触手の持つ殺意」が明らかになったといえよう。


以上の点からも彼女はまさに最強の刺客であったといえよう。


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アニメ版の茅野カエデは実に魅力的に描かれている。
かわいらしい。でも、それが鼻につくわけでもないし、なにより原作準拠で
目立ちすぎることはない。絶妙である。



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また、映画版の茅野カエデ(山本舞花)であるが、はたして演じ切ることができるだろう?
そしてこのままの展開で行くと。続編では潮田渚を演じる山田涼介とディープキス
しなくてはいけない。



愉しみである。



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暗殺教室における128話ショックから [暗殺教室]

暗殺教室 茅野 怪物3.jpg
週刊少年ジャンプにて。
「UBS」でたいへんナチュラルなパンチラが描かれていたのと同時に、
「暗殺教室」では女子中学生のアヘ顔が描かれていた。


「128話ショック」というのは「暗殺教室 第128話」で判明した衝撃の事実を指す。

茅野カエデという、影の薄めのヒロインだった存在がたった1話にして
ラスボス級に変貌を遂げたのだ。
このページ、どれだけインパクトがあったことか。


※既にピクシブ百科辞典において「128話ショック」という項目があり情報が整理されています


「暗殺教室」のあらすじ ピクシブ百科事典より
***********

月が爆破され、永遠の三日月になった。
そして防衛省特務部から派遣された男が、教室にやってきた。
それも、つい先日、月をえぐった、ひょうきんな顔の化け物を連れて。
男は言う。
「この化け物を来年の三月までに暗殺してくれ。報償は百億だ」

そんな経緯で、山奥にある落ちこぼれの溜まり場『E組』は、化け物きっての要望で彼のクラスとなった。
軍や政府が何をやっても殺せなかったこの化け物は、『E組』の生徒にだけ、己を殺すチャンスを与える、と言ったらしい。
期限は『E組』が卒業するまでの一年。
それまでに殺せなければ、化け物は今度は地球を破壊するというのだ。
地球の存亡を賭した、学校生活が幕を開ける。


***********

また、同回が掲載されたジャンプ本誌の巻末コメントにおいて作者の松井優征は
「ここからが『暗殺教室』です。どうかよろしくお願いします。」
とコメントしている。

もともと茅野カエデラスボス説はファンの間ではささやかれていた。
様々な設定や伏線、少年誌のパターンからの推測にすぎなかったのだが、
あきらかに意表を突かれたタイミングでの変貌であった。
どちらかといえば盛り上がらない章が2回も続いて、日常回に戻るのか・・・という
タイミングである。
さらにさらに、同作品では「触手」というのが秘密兵器的存在であり、
まさか茅野カエデが「触手持ち」とは誰が予想できたであろうか。

暗殺教室を日常、学園漫画だという認識が当たり前になり、暗殺という名目において、
生徒の成長を描く物語。底辺クラスを生きる生徒達が暗殺を通して互いに絆を深め合う
一種の青春学園ドラマであろうと。
暗殺はちょっとした刺激物に過ぎんのだ、と。

88話目に「あのクラスには怪物がいる」というあからさまな指摘。
その1コマには数人の生徒が描かれ、茅野カエデも紛れていた。
まして「触手持ち」。触手を移植したことによる激痛にも耐え、目立たず、脇役に徹し、
じっと殺す機会をうかがっていた。文字通りの怪物が潜んでいたわけだ。


それに伴う伏線回収や検証でコミックスを読み直した人も多いと思われる。
たしかにこのキャラが「ひょっとしたら何かある?」と予想していた人もいるが、それでも
ミスリードの長さでは他に類を見ない。

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1、無害で地味なヒロインこと「茅野カエデ」。


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2、正体・本性を現す「真・茅野」であり、
  天才子役にして殺せんせーが姉の仇である「本名・雪村あかり」である。


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3、さらに、暴走状態「触手暴走・茅野」として 命を捨てて「生物兵器」と化す。

見事な三段変身を遂げている。


今回の茅野カエデは、
暗殺決行直前にクラスの思い出を巡らす描写
  →先生に「殺先生、大好きだよ。死んで。」と思い出回顧の後に実行

クラスメイトに向かって「私これでも役者でさ。」と、ぜんぶ演技だったと否定。

殺せんせーとの因果関係を暴露
  →他のクラスメイトは地球存続と賞金をかけて暗殺。
    私は姉の復讐のため・・・と方向性の違いを明確化。

     
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クラスの中堅どころの人気者から、
「部外者たちは黙ってて」と顔に険のある復讐者となり、
戦闘状態では触手による精神汚染が始まったのか、高揚が極まった挙句、
狂気の貌へと変化している。
コマが進んでいくごとにおかしくなっていく様は見事である。


初期段階では、舌を軽く出しながら上目づかいで
「全身が敏感になってるの。今ならどんな隙も見逃さない」



そして紅潮し瞳孔が開きっぱなしになり、涎を一筋垂らしながら
「きゃはっ!(触手を)ちぎっちゃったっ。」
「ビチビチ動いてる(はぁと)」
と恍惚の表情でちぎった触手を間近に見つめる茅野のシーンは、まさに性的なそのままである。


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さらに触手の侵食がひどくなる。殺せんせーに対する攻撃は熾烈を極める。
口元はだらしなくゆるみ涎が垂れ流しになり、目はやや焦点があっていない。
「あははッどーしよ殺せんせー!
 もう頭が痛くないの!! 痛いのが気持ちイイの!!!」

台詞と行動と感覚がもはや支離滅裂。キ〇ガイといっても差し支えない。
性的なニュアンスもたっぷりであり、女子中学生ということを考えるとたいへん際どいが、
この取り合わせは絶妙にエロい。


そして現状のままでは、暴走状態による極度の負担と触手による精神汚染
により茅野カエデは死ぬことが示唆されている。
相手を殺すために自分の命を削る。しかし、悲壮感は微塵もない。

物凄い不毛さがある。

滅びの刹那のその悶えの美しさ・・・ではない。
女子中学生の尊厳と命を使い捨てる描写には、とてつもなく
下卑た欲望の想像力を掻き立てられる。

ネットを見ると、殺せんせーの生死よりも、勝手な想像で茅野カエデのこれからの
生死が気になっている人が多く、要するに茅野カエデが死体となって転がっている
シーンを望む者も少なくない。

いかんせん、128話からの盛り上がりは少々異常でもあることは間違いない。
こういう予想をさせておいて・・・的な「作者の手のひらの上」という感じもしなくでもない。
作者は前作「魔人探偵脳噛ネウロ」でもそうだったが、非常に話の作り方が上手い。
際どいギリギリで仕掛けてくる。


最終的に「死んで!」を連呼するだけの、茅野カエデの面影もない人外の容貌と化してしまう。
触手による精神汚染も終末期になったということであろう。
最後のページにて黒ベタの中にうっすらと茅野カエデの顔が浮かび、
「たすけて・・・・・ころして」と小さく文字が浮かんで消える心情描写がある。
これが学園物であることを考えるとまず茅野カエデが死ぬことはないのだが・・・。


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物語の最初期、ターゲットに「殺せない先生だから殺せんせー」と命名する茅野カエデ。
すべてを知った上で転入生を装いこのクラスに潜入してきている。



ともかくも茅野カエデがこのような変貌を遂げてしまうことを知ってしまうと、
現在放送中のアニメ版の見方が変わってくる。
修学旅行中に不良に拉致される話もあるが、それに関しても
「本当はムカついたので殺してやりたかった」と茅野カエデは述べている。


「抹茶わらび餅たべたーい!」と無邪気にはしゃぐシーンなども追加されているが
数々の伏線はどのように描かれるのか、楽しみである。








※※以下はややネタバレを含むのでご注意。






全身が敏感になっているの
気持ちイイの!

・・・といった極限状態の女性における、この戦闘中にまさかの方法で
茅野カエデの暴走した殺意と行動を停止させることに成功する。


ついついネタバレを読んでしまった。


女性の「感覚」に「行為」をもって働きかける。そこに「愛」はないがエロい。
なるほどな~、と。伏線回収もばっちりだ。


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