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伊勢神宮の御朱印は努力が足りてない

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〇伊勢神宮はもともと「個人の参拝を想定していない聖地」。



天皇の皇女である倭姫(やまとひめ)が、国家安泰・日本の繁栄・世界平和を祈念する「だけ」の場所のために「発見された聖地」であり、個人参拝と関係のない公的な場所。



ぶろぐ やまとひめ じゅんこう16072301011.jpg


そもそも一般的な神社における拝殿スペースがなく、正殿のみ。

一般人や僧侶の参拝が禁止されていた時代も長く、
西行法師(1118~1190。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人)
「何事のおわしますをば知らねども  かたじけなさに涙こぼるる」

西行法師も宇治橋を渡ることなく、五十鈴川の対岸から詠んだこの歌は有名です。



江戸時代は一生に一度、伊勢神宮に何とか参拝することが日本人の夢でした。
一般人は藩を出ることも関所があり簡単には許されず、「伊勢神宮参拝」だということで特別に許可をされていたのです。


明治天皇が二千年の歴史のある伊勢神宮を個人にも開放。個人からの寄付や祈願も受け付けるようになります。

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平成後半になると、サンダルでもベビーカーでも何でもOK!


そして明治・大正・昭和・平成・・・・・2度の世界大戦と幾多の大震災や災害を経て、令和元年。



一般女性「伊勢神宮の御朱印はシンプルで努力が足りてない!」


一般女性(昭和or平成生まれ。職業不詳。趣味・御朱印集め)
「達筆で書かれた神社名も有難い言葉もイラストもカラフルな印を散りばめていることもなく、「奉拝」の字すらない。伊勢神宮は努力が足りないのではないか?」

「伊勢神宮は格式と知名度にアグラをかいているのではないか」

「これではスタンプラリーと同じではないか」


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「慎みて 怠ることなかれ」
倭姫が甥である倭健命に草薙剣を授けた時に贈った言葉


その2千年後、一般女性が
「御朱印を怠っているんじゃないンですか?」


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「伊勢神宮の御朱印はシンプルで努力が足りてない」

先のブログにも書きましたが、あまりのパワーワードについつい(苦笑)。
一般庶民が伊勢神宮をこのように悪しざまにする時代が訪れてしまいましたね。
ディズニーのアトラクション感覚です。

少なくとも江戸後半~平成前半において伊勢神宮に参拝した人間全員を敵に回した観すらあります(笑)。



子孫の、あまりの無教養さと能天気ぶりに祖霊一同は泣いて天照大神に謝罪しているんじゃないでしょうか(爆)。



ただ、御朱印を集めるように誘導する内容の本やメディアが多いのも事実で、それに乗っかる寺社も少なくありません。かっこいい系、かわいい系のを取り上げて紹介したり、限定で煽ったり。

もし私がどこかの氏子や檀家だったら「格式」を求めたいので、「お絵かき御朱印」は勘弁してもらいたいです。


双方に節度が必要だとは思います。






いずれにせよ、日本国民が「お花畑」過ぎて先行きが不安になりますね。


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令和元年5月1日 践祚改元奉告祭

三種の神器のひとつ、「草薙剣」。
またの名を「天叢雲剣」。八岐大蛇の尻尾から出てきたことで知られています。

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日本書紀、神代紀上第八段本文の注には「ある書がいうに、元の名は天叢雲剣。大蛇の居る上に常に雲気(くも)が掛かっていたため、かく名づけたか。日本武皇子に至りて、名を改めて草薙劒と曰ふといふ」とある

Wikipedia「天叢雲剣」より抜粋

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このように大蛇は常に雲気をまとっていたと言いますので、5/1の雨天も剣が呼び寄せたのではないでしょうか?・・・・とネット上ではささやかれていましたが、なかなか興味深い話ですね。

さんしゅのじんぎ 稲田智宏 三種の神器より.jpg


氏神さまのところで、
『令和元年5月1日 践祚改元奉告祭』(月次祭と併せて斎行)
に参列しつつ、
その後に「皇室弥栄・神恩感謝」の奉納をしてまいりました。
この日ばかりは白ネクタイ。奉納酒は二本結びの一升瓶。


吉祥の雨の中、この上ないひと時を過ごさせていただきました。
大神様の御前に私ひとり、宮司さんひとり、という贅沢・・・。


ほんとうに「すめらみこといやさか」です。
「天皇陛下万歳」は、何だか漢語・漢籍の雰囲気があるから、ちょっとイヤだなと感じてきた今日この頃です。


ぶろぐ おついたち いめーじ01.jpg
あくまでもイメージ図です。(画像は借り物です)



どこもかしこも大騒ぎだった令和元年の5月1日。

集まって、騒ぐ。記念々々と群がる。
大阪の道頓堀では飛び込む莫迦がまた現れたようです。ややもすれば乱痴気騒ぎな日本列島のお祭ムードは、変化や新規に対する「不安」の裏返しとも思えます。不安を打ち消すための騒乱。

愚かしいとは思いますが、私も道頓堀に飛び込む莫迦とはそう違わないと感じました。
まさに紙一重です。
莫迦は道頓堀に飛び込み、私は大神様の御前に座る。めったにない機会とばかりに、「神仏を尊べど頼まない」スタンスであるつもりですが、心の底では不安と懸念が渦巻いていることは隠しきれません。大神様の御前に座ることは「鏡」の前に座ることと同じ。喜びを見せれば喜びが、不安をぶつければ不安が返って来るのです。

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新しい時代に際しての不安、変わることへの懸念は周囲や時代が悪いのではなく、あくまでも自分の想像上の産物に過ぎない事。それは「独りよがり」であることを踏まえつつ、自分を見つめなおして(静観して)、これからも歩んでいきたいと思います。

・・・的なことを締めの回答といたしました。



撤下品でまた破魔矢を頂きました。
「新年祈祷分」「解厄御礼参り分」と合わせて『これで毛利家の”3本の矢”ですね~』と軽口しつつ談笑。平成最後の4/30は「20人近く御朱印の人が来ましたよ」と神職さん。「ここで?」と言ってしまうのは失礼ですが、町の氏神さまでそれだけ来るのはすごいですね。


当然、5/1もまだ祈祷や御朱印が控えているようで、お忙しい限り。慣れているとはいえ、基本一人なので大変かと思います。


この後、いつものようにお寺にも行って参拝。こちらの方は特に大きな変りもなく。

一息入れてから「住吉大社」にも足を運びました。Twitterで事前に調べてましたが、予想に違わぬ人の混みよう。御朱印は平均2時間待ち。御朱印に用事がないので文字通りの高みの見物です。
第四本宮前の行列は謎。行列とは別の場所で参拝するのもちょっと視線が痛いレベルで並んでいます。
参拝行列は本当に解りませんね。

スーツで、しかも白ネクタイなんてこれだけ人が居て私ひとりですから、さぞかし目立っただろうと思います(笑)。


一生懸命行列に並んで、簡易参拝で必死で頼む割には、
・鳥居での礼や手水など、最低限の作法ができない
・小銭。語呂合わせだけは人一倍。
・よくて普段着。下手すりゃ部屋着一歩手前。
・ローリスクでハイリターンな投資感覚。あるいは「おもらいさん」体質。




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この日、明治神宮では御朱印9時間待ち。各地の一ノ宮クラスでも2~3時間待ちは当たり前。
御朱印というものが認知され、それにともない神社仏閣に対する興味を持ってもらうのは良い事なのですが、一歩間違うと「モノ・カネ」「ゲンテイ・キネン」に終始してしまうような危険性もありますね。

目に見えるご利益をお金で頂く。

本来の意義からは遠く、良くて御蔭信仰。悪くて拝物、拝金主義。
もっとも、御札とかサインとか、こういった目に見えるモノは大好きですからね。


さらには、

(神宮のシンプルな御朱印に対して)
「カラフルなものやイラストなど、趣向を凝らしたものこそが御朱印。それなのにただのハンコと日付だけしか記してくれないのでは単なるスタンプラリーじゃないか」といった意見もあるようです。


御朱印集めする女性の「伊勢神宮の御朱印は努力が足りない。まるでスタンプラリー」に対して権禰宜が本来の意図を伝えて誤解を解く展開へ
https://togetter.com/li/1344432

昨今の御朱印状況を鑑み、参拝側だけではなく寺社側にも歯止めをかけないと、
「各々の神社仏閣の名を貶め、更には神仏の尊厳をも毀損することとなりそうです。」と締めくくっておられます。


「伊勢神宮の御朱印は云々」などと無知無教養も甚だしいというところですが、さすがに神職さんがそれをやんわり嗜めておられます。





〇今月の奉納酒

・玉旭 豊穣純米酒 山吹  玉旭酒造@富山

・金嶽 奈良うるはし 純米酒 倉本酒造@奈良


1800ml、2本は大変重量がありました。
もし驚愕の「6本結び」をやる時は絶対に予約をいれてくださいと酒屋さん。



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