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「ゴールデンカムイ」 TVアニメ版 第一期終了 [ゴールデンカムイ]

「ゴールデンカムイ」 アニメ全12話が終わりました。
基本的にお察しレベルの作画。まるっきり”ゾイド”のヒグマや狼。異常に早口のアシリパさん・・・などなど、最初の1,2話はどうなる事かと思いましたが、「二瓶鉄造篇」から急加速になり、「辺見和男篇」を経て「家永カノ篇」では最高の出来栄えだったと思います。作画の拙さは演出と声優で補ったカタチですね。


尺の関係でアシリパさんが終始、早口だったのは残念ですが、アシリパさんも杉元も声がドンドンハマってくるのが素晴らしかったです。杉元のグルメパート、乙女パート、そしてキリングマシーンパートと、原作の雰囲気を損なわない形で見事に演じていたと思います。アシリパさんの変顔も言わずもがな、です。
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杉元「それ食べてもいいオソマだから」

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脚本、演出、作画などの都合で原作よりはどうしても情報量が抑えられてしまいます。
ただ、現在連載中の原作を意識した場合、10話でキロランケと杉元の初見シーンはあきらかに(原作で明らかになった)キロランケの正体を意識したつくり、後々の展開を髣髴とさせる(特に杉元の反応)ので、そういう面白さはありましたね。


10月に第二期が始まるとのことですが・・・・・・どうやら「親分と姫」が省略される見通しです。
ラストでは家永カノがいきなり江渡貝くぅんの「人皮本」のことを話し、鶴見中尉が夕張炭鉱での墓荒らしを調査するシーンが描かれていました。

原作の中でも屈指の面白さの「親分と姫」が省略されてしまうなんて・・・・。
絶対強者のヒグマが3匹も襲来する中で繰り広げられる親分(若山輝三郎)と姫(仲沢達弥)の純愛物語。
キロランケが競馬で親分の八百長を妨害したために狙われることになるのですが、いろいろあって、ヒグマに襲撃されて山小屋の中に全員が避難することになります。


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姫「親分が浮気するからだ!」
親分「あれは金で買った男だと言っただろう。まだ根に持ってるのかッ」

杉元「おまえらの痴話喧嘩はどうでもいいから早く弾薬取ってこい!!」

緊迫する状況の中でたいへんコミカルなやりとりがなされています。
テンプレートみたいな展開なのですが、素直に面白い。

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全員が心の中で「姫?!」とツッコミます。


その後、姫が逃げそこなってヒグマに襲われますが、そこはさすがに親分。捨て身で救出に向かい、命をかけてヒグマを撃退します。
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作中屈指の純愛物語で、とても感動できるシーンです(棒読み)。


「家永カノ篇」の出来栄えを考えれば「親分と姫」を省略するのはとても勿体ないと思います。
第二期でいきなり江渡貝くぅんも原作を知らない人はびっくりするので、ワンクッションの意味も込めてぜひ放送してもらいたいですね。


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アニメ版の家永カノ。”食前、食後”の声の変化はアニメならでは。

傑作と思われる第11話「殺人ホテルだよ!全員集合!!」も「ドリフ」的演出をさらにクローズアップしたつくりなので、楽しめる回でした。家永カノの作画もかなり力が入っていたと思います。作画だけでいえば牛山と杉元の柔道対決も良かった。杉元の一本背負いからの牛山の裏投げへの流れが、壁のぶち破り方と相まって大変爽快でした。

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(今までの中では)作画が大変良かったのですが、家永カノがどちらかというと「ただの妖艶な美人」になっていたのがつまらなかったと思います。また、旅行者の夫婦を殺害するシーンでも衝撃的な全裸シーンが無くて、そういう意味では猟奇性はかなり抑えてましたね。


反面、防衛スイッチが入った杉元が「ただの妖艶な美人」を容赦なくハイキックで蹴り飛ばすシーンは見ごたえがありました。「男女平等キック」と言われているアレです。明らかな「ぶりっ子」で釈明する家永カノも一興でしたね。アニメならでは面白さ、と言えるでしょう。

もっとも、作中では家永カノが女装者であり、人肉を食しているニュアンスの表現はありましたが、原作ほどの明確な描写ではありません。女装とカニバリズムは相当抑えられていたと思います。

この抑え方で人間剥製師の「江渡貝くぅん」、変態けものフレンズ「姉畑先生」、杉元の偽アイヌ村殲滅、ラッコ鍋など、描けるのだろうか?と。


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狂気乱舞の「人皮ファッションショー」は果たして観れるのだろうか??

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「ゴールデンカムイ」 変態のパイオニア 辺見和夫篇 [ゴールデンカムイ]

美しい。滅びる刹那のその悶え。

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”殺したい。殺されたい。相反する願いの包括”

本名:辺見和夫(ヘンミカズオ)
職業:脱獄後はヤン衆(ニシン漁の季節労働者)
属性:殺害欲求と、(抗った上での)被殺害欲求。
年齢:不明。ただし、年齢は鶴見より上、牛山より下という推測あり。
その他:クセがなく、人当たりは大変よい。
モデル:ヘンリー・リー・ルーカス(1936~2001)
アメリカの連続殺人犯。全米17州で300人以上を殺害している。
モデルではありますが、名前と殺人衝動だけのような気もします。


ゴールデンカムイ・アニメ版「殺人ホテルだよ!全員集合」では、とうとう家永カノが登場しますね。
家永カノについては先のブログでも書いていますのでどうぞ。
アニメ版の素敵に「煌めく」辺見さんもとても良かったです。



辺見さんは「人殺し」に臨む「死」の欲動に憑りつかれた変態。「ゴールデンカムイ」における変態キャラのパイオニア的存在。

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辺見さんと言えば「玉切り包丁」。
もちろんニシン加工に使う普通の道具です。



辺見さんが興奮するのは「死に抗う姿」。人間が「死に抗う姿」を見たくて、何人も殺す。息をするように殺す。
滅びる刹那のその悶え。なんと美しい。そして、いつの日か、私も(抵抗した上で)殺されたい。死に飲みこまれたい。そんな「殺したい」「殺されたい」と相反する2つの願いを包括するのが辺見さんなのです。

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自分が殺されるところを想像してあそこが煌めいています。



白石吉竹は網走監獄で収監されていた時に辺見と知り合いましたが、人当たりの良い常識人だという印象を持っていました。白石もちょっとしたことで助けられたことがあります。
しかし、その印象こそ辺見和雄という「殺人鬼」の隠れ蓑。だからこそ、彼は不気味さ、異常さが際立ちます。
同時期に収監されていた牛山も「もはや行動が読めん」と彼についてコメントしています。


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まさに恋する乙女たらん


作中でも語られていますが、彼は幼少期に弟の死を目撃したことが大きな原因です。
辺見の出自は不明ですが、裏山に竹林がある家で育ったと独白しています。
そこには大きなイノシシが住み着いており、ある日そのイノシシに彼の弟が食い殺されるという事件が起きました。弟が必死の抵抗の中、恐怖のうちに絶望して死んでいく目を辺見和雄は目の当たりにします。極限の状況下で圧倒的な力に呑まれ、命の消えゆく様を己の無力さとともに脳に刻み込んでしまいます。彼はその目を思い出す度に「誰でもいいからぶっ殺したくなる」と。

圧倒的な力の前に、弟を救けてやることができなかった無力さ、不甲斐なさ。それを受け止めることが出来なかった、認めたくなかった心理的要因もあるかもしれません。

杉元も戦争で「殺されない為」に相手を殺し続けてきた男です。どれだけの強さがあっても相手を殺さねば殺される理不尽の真っただ中。間近で殺した相手の顔を忘れた事は無いし、まともに死ねるとも思っていないのです。





ある意味、杉元とは似た者同士です。日常生活レベルではどちらも人当たりが良くて優しくて常識人。

でも、前を見て後ろを見たら辺見さんはもう人を殺しているくらいのもの。杉元も、(アシリパさん絡みだと余計に)一瞬で戦闘モードのスイッチが入ってキリングマシーンになってしまう。
どちらも感情で動いていないし、感情が働かなくなる。

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辺見さんの切ない願い。


あらゆる抵抗を無力化された上で殺されたい辺見さん。もちろん本気で殺しにかかってきます。
その二人が感情をまったくぶつけ合わない「殺し合い」は名シーンです。
恐怖も憎しみも怒りもそこにはありません。
「愛」は・・・・?

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なにこの純愛物語・・・??
冷静に実況して自分を高めている辺見さんが凄すぎる(苦笑)。


「ゴールデンカムイ」アニメ版の第8話ではより一層ピュアなラブストーリーに演出しているのが可笑しくてたまりません。原作でも辺見さんの心理描写が無駄に細かいのですが、西友が心の声と通常の台詞の演じ分けを上手くしていたことと、戦闘シーンでの杉元の台詞が感情をこめていない「棒読み」に近いこともあり、とても面白い仕上がりになっています。
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股間の煌めき方が分かりやすくて素晴らしい上にBGMが厳かすぎるだろ・・・(笑)



よくあるパターンとしては、自分の意とは真逆の情けない死に方をすることが多いのですが、辺見さんは絶頂の中で最高に煌きながら死んでいきました。その姿に呆気に取られた読者も多かったのではないかと。
私も姉畑先生でそんな感じでした(笑)。辺見さんは「悪人」であり必ず「報い」があるという物語上の勧善懲悪が成り立っていないのです。また、安直に「同性愛”→”笑える」「変態”→”悪人」という部分で”→”がそのまま使われることはありません。


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「不死身の杉元」と呼ばれて武勲抜群の元・兵士である杉元と殺し合いをした挙句、大海の頂点に君臨するシャチ(レプンカムイ)に襲われて殺されるという、最高の幕引きをむしろ賛美している気すらしてきました。殺人鬼だけど「よかったねぇ・・・」と思ってしまう。
もっとも、シャチによってかっさらわれるこのシーンは読者も驚いたんじゃないでしょうか。

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それは、ずっと追い求めていた理想の相手や自分を理解し受容してくれる相手と出会ったときの圧倒的歓喜、圧倒的ときめきの描写が上手いこともありますが、誰でもが持っている自己承認欲求なのかもしれません。嘘でもいいから「理解」が欲しい。
これは「江渡貝くぅんと鶴見中尉」でより鮮明に、そして感動的に描かれています。
ぶろぐ えどがい6e2c16bd.jpgこれもまた、もうひとつの運命の出会い。




生と死の狭間で張りつめる欲望が物語の天秤を動かしている、と作者の野田サトルは語っています。どれだけの悪人であっても変態であっても「断罪」されることはない、と。
倫理や道徳が秤にならないが、かといってクズほど得をすることも無い。


「生」というA点、「死」というB点を結ぶ直線状にはない、任意のC点で動的バランスを取るのが「欲望」。そのC点はまた別のA’点やB’点になり、またそれは欲望C’点によるまた別の三角形(登場人物)を描くのです。



・余談
辺見さんと行くニシン漁と加工解説は分かりやすくて面白いですね。

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「ゴールデンカムイ」 戦闘シーン篇 [ゴールデンカムイ]

「戦いはまさに一瞬」

それは単純明快に「生命のやり取り」でしかない。





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不意をつくのは基本中の基本。

〇とにかく「強い」存在は?

「ゴールデンカムイ」で何が強いって言ったら「ヒグマ」。これしかない。

「バイオハザード」シリーズのタイラントの如く突然出現して恐怖のどん底に陥れる(ストーリー的には自然な流れで登場する)。あらゆる道具、武器、知恵を総動員して対処するしかなく、正直、アシリパさんが居なければヤバいシーンもある(アシリパさんがいても決して楽勝ではない)。戦争帰りの人間ですら手を焼くのが「ヒグマ」。

ヒグマこそが作品における絶対強者。
ある意味においてそのヒグマをも内包した「自然の厳しさ」があります。
※「自然の脅威」は後述

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ヒグマに襲われた人が埋められています。保存食です。
触ったら最後、執念深いヒグマが襲ってきます。



移動速度は単純にウサイン・ボルトより速い。
破壊力と耐久力は言うまでもなく、あの図体で忍び寄る時には足音がしない。
ヒグマの頭蓋骨は硬く、銃弾が弾かれる、反れることがある。
※アイヌにはヒグマの頭部を狙う習慣がない

「止め足」など、不意打ちや逃走のためのテクニックを使うことがある。

※「止め足」っていうのは、ヒグマなどの大型野生動物が狩猟者を巻くために、途中で足跡の通り後ずさりして、付近の藪に飛び込んで足跡を消す行為。

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熟練の兵士が接近に気づかず、一撃を喰らう


柔道家・牛山がヒグマを投げ飛ばすシーンがありますが、野生のヒグマではなくアイヌの村で飼育されていた個体。大外刈りで投げ飛ばされたがダメージを受けている描写がまったく無い。
投げ飛ばされて斜面を転がり落ち、そのまま山に帰っていきました。


〇急転直下の戦闘描写。基本は「無音」。
ゴールデンカムイの戦闘シーンは見せ方やスピーディさには定評があります。おおよその流れとしては、一旦危機が去って登場人物がホッとしてる時にページをめくったら思いもよらない方向から第三の敵や動物(ヒグマ。最近ではクズリ)に突然刺されてる!といった感じの、ページめくると急展開、静寂から「無音のダイナミクス」・・・って感じのものが多いです。

そしてあまり複雑なコトはしないのです。特別な技とか奥義的なことはありません。
受けと突き。凸と凹。見ている方がわかりやすいのです。この応酬を反射神経と経験と勘を織り交ぜてやるわけですが・・・たいへん泥臭さがあります。しかし、「運び」のテンポ良さによってあっさりと仕上がっています。



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〇人間が簡単に死なない

日露戦争後の話であるため、いわゆる「戦争帰り」のキャラが多いので、刺されたり斬られたり等の痛みによって行動不能になるキャラは殆どいないのが特徴。どのキャラも、骨折や指などが斬り落とされたくらいでは戦闘を止めません。顔面が吹っ飛んだらさすがに即死ですが、内臓ドロリくらいでは即座に行動不能になることもなく、一矢報いることくらいは当然のようにやります。


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ヒグマに急襲された第七師団兵。モブキャラでもこれくらいのことはやる。



熱さも意地も関係なく、いわゆる「喧嘩」ではない(ある意味、狩猟にも似た)「戦闘行為」がそこにあります。



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実際問題として上記のように喉を斬り裂けば大量出血(出血性ショック)するので継戦能力はほとんどなくなってしまいます。屈強なロシア兵なのでこれくらいの勢いで行かないととてもとても・・・。

〇ちょっと脇道。「即時行動停止」の概念

拳銃弾程度における即時行動停止(≒即死)の条件として、「脳幹〜延髄(小脳の呼吸中枢)の破壊」があります。即死というよりは、「引き金を引く余裕すらなくなる」と考えてください。

ただし、これら中枢神経は喉の奥などといったように非常に狙いにくい部位にあります。ハンドガンやサブマシンガン等の低威力の弾丸では非常に狙いにくい部位です。しかし、狙撃などに一般的に使用されるライフル弾は、拳銃弾とは破壊力が段違いですので、頭部に当たりさえすれば、周辺部位ごとまとめて吹き飛ばして、即時行動停止させることが可能です。「周辺部位ごと吹き飛ばす」ことで脳幹〜延髄を破壊するのです。

これは日本刀の袈裟斬り等よる「多臓器不全による即時行動停止」と似た感じかもしれませんね

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ライフル弾はとにかく頭部が吹き飛ぶ。
中枢神経ごと吹っ飛ばす。そう簡単に当たりませんけど。

もちろん拳銃が弱いということではなく、相手の状況次第によっては命中しても行動を停止しないことがある、そういう認識が必要ということです。弾数は限られているのですから。

一般人の感覚だと「拳銃は怖い」「スゴイ威力がある」というものですが、あきらかに薬物中毒である、なんらかの精神異常か強迫観念状態である、自爆テロ等であれば、日本の警察官の拳銃程度では正直抑止力に不安感があるのは無理もない事かと思います。生存本能にスイッチが入った闘争モードの大型獣はスラッグ弾で心臓ごと吹っ飛ばされても100mは走ることができます。もちろん、一般人ならばアドレナリンが全開状態の人間ですら手に負えません。

作中では、日露戦争時に自爆特攻をしてきたロシア兵に対して30年式歩兵銃で撃っても撃っても止まらず、谷垣が焦るシーンがあります。逆に、ロシアのマキシム機関銃でバタバタ日本兵が倒れていくのが対比的なんですが。

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素晴らしい戦闘描写。辺見と杉元。

主人公の相手は快楽連続殺人犯・辺見さん。必死の戦いの中で”殺されたい”という変態さん。
従軍経験も無い一般人とはいえ、「本気」と「経験」はバカにできない。



〇まず「武器」ありき

さて、上記でいろいろ書いてきましたが、まず武器ありきの戦闘であり、「素手」というのは如何に無力、無謀かがお分かりだと思います。もちろん対人格闘の基本として、あるいは武器もない最悪の状況と仮定して、徒手空拳の技術を習得しておくのは無駄ではありませんが、いかなる状況においても素手でやろうなんてことは考えない方がいいです。こちらが使わなくてもあちらが使ってくることはよくあることです。
※法的な云々はちょっと無視してますが・・・。

ゴールデンカムイの作品中でも素手の闘争は数えるほどしかありません。
まともな徒手格闘は主人公・杉元と「不敗の柔道王」こと牛山辰馬の乱闘と「樺太篇」の”スチェンカ”でしょうか。前者の場合は壁を利用して受け身を取ったり、投げつけたりするなど環境利用はしています。何より、この”柔道王”牛山辰馬ですら常に拳銃を携帯し、通常の戦闘では必ず使用しています。もちろん人を投げつけるのは常套手段です。後者のスチェンカはロシアの伝統的な素手の殴り合いです。一種の試合&ゲームなので戦闘とはまたちょっと異なると思います。

面白いところでは杉元のドロップキックがあります。非戦闘状態からの不意打ちで、同時に様子を見に来た双子の兵士相手にちょうどよかったのでしょう(笑)。



あと、戦闘描写の展開にスピード感をもたらしているのは武器の持ち換え、相手の武器の奪取と利用の描き方ですね。相手との間合い(距離)による武器の変化、武器を奪ったり奪われたりすることによる状況変化など、瞬間々々、目まぐるしく変化していく戦いを楽しめることができます。


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二階堂が杉元の懐に入り込んだ後、すばやく銃剣を抜いて刺突。


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杉元がその銃剣を口で受けて奪取。続けざまに銃の台尻で一撃を喰らわす。


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二階堂が義足の隠し銃を撃とうとするが、それに気づいてへし折おろうとする杉元。
どんどんと距離が狭まっていき、ここまでくるとゼロ距離の組討ちです。

〇三十年式歩兵銃と三十年式銃剣が代表的な武器

作中に出てくる武器はやはり小銃(30年式歩兵銃)と銃剣(30年式)が多いです。一般的な格闘漫画の設定としては銃弾を避ける達人なども出てきますが、やはりそこは銃の利便性はやはり評価されるべきものです。誰も銃を甘く見ていません。

主人公・杉元はオーソドックスに小銃と銃剣がメイン。土方歳三は日本刀とウィンチェスターライフルで斬るわ撃つわの大活躍です。



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1890年代に開発・採用された三十年式銃剣。
本作の代表的な武器のひとつ。刃長はおよそ40cm。


〇「〇×流武術」はあまり関係ないかな?

ゴールデンカムイは戦闘シーンが一つの売りではありますが、「武術」の達人というのが牛山辰馬以外、ほとんど出ていません。強いていうなら従軍経験のある兵士ならみな剣道・柔道・銃剣術の経験者です。もちろん主人公・杉元も柔道は得意ですし、「樺太篇」では剣の腕前も披露しました。牛山辰馬は「柔道」で「不敗の牛山」の二つ名を持ちます。土方歳三・永倉新八がごぞんじ「天然理心流」です。鶴見中尉の部下で薩摩隼人である鯉登少尉が「自顕流」。「人斬り篇」の人斬り用一郎は、モデルが岡田以蔵という事を考えると「鏡心明智流」・・・ベースの実践剣術でしょうか?

とはいえ、いずれもそう強調されることもなく、ひとつの個性、特技として描かれています。

非力な家永は薬品やホテルの仕掛けを利用しますし、白石でさえも関節外しや仕込み釘などで牛山に対抗するなど、みんな自分の特性を生かしてやっています。

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交渉決裂とみるや機先を制する。幕末を生き抜いた「鬼の副長」は伊達じゃありません。


〇パワーバランスが絶妙であり、「神武不殺」の達人はいない

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マイナス30度の寒気が吹きすさぶ中で川に転落。
活動限界は10分。


先述しましたが絶対強者のヒグマを含む「自然」そのものがすべての上に存在しています。
杉元も自然の脅威(寒波や闇夜、蝗害)には独力では立ち向かえません。
冷血漢の尾形でさえ寒波には焦ります(八甲田山の惨劇を知っているから余計に、という考察があります)。



単純に耐久力と戦闘勘の良さ、生存本能なら主人公である杉元がトップです。ただ、銃の扱いはあまり上手くない。

おそらく格闘戦では最強と思われる「不敗の柔道王」の牛山ですが、単純な殴り合いだけなら牛山よりも強い囚人の一人・岩息舞治(がんそくまいはる)が「樺太・スチェンカ篇」に登場しています。

銃も剣も達人であり、指揮を執っても巧みな土方歳三ですが、室内戦において若手の兵士(二階堂)にタックルを喰らい組み伏せられてしまっています。マウントを取った後、兵士がよそ見をしなければどうなっていたか分からない描写ですね。

「敵に回すと厄介」と鶴見中尉が評価する尾形百之助は、狙撃や銃の扱い、兵士としての総合能力ではダントツですが、格闘戦では杉元に敗れて逃走しています。新任の鯉登少尉は剣術の達人であり、軽業師が舌を巻くほどの身体能力を持ちますが、敬愛する鶴見中尉がいないとあまり役に立たない的な描写があります。

「脱獄王」にして「役立たず!(アシリパさん談)」である白石由竹は戦闘力など皆無・・・に見えるも、牛山をして「油断できない妖怪」と言われています。
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誰が強いか?というよりも、どうやって生き残るか? 生き延びて血反吐を吐くか? そういったことに焦点が当てられているゴールデンカムイの戦闘シーンでした。

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「ゴールデンカムイ」 若さとは? 家永カノ篇 [ゴールデンカムイ]

ヨガとか太極拳とか何とか呼吸法とか、アンチエイジング目的でやっている人も多いです。


ただ、形をなぞるだけではダメで、呼吸であるとか、軸であるとか、姿勢、歩き方、そういったことが大事ですね。何よりも「心が前向きになること」現在進行形で学び、励むことで「若さ」が後から付いてくる・・・そんな感じです。熱中している間は心身の時間が止まっているとも言えます。

最初から「アンチエイジング!」では、得られるものも得られません。「最高だった過去の自分」にしがみついていては、それは永遠に手に入らないのです。



さて、その「若さ」ですが、ここはひとつ「ゴールデンカムイ」も絡めて講釈を垂れていきましょう。

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”同物同治に執心するホテル主人@家永カノ”

本名:家永親宜(イエナガチカノブ)
職業:医者→ホテル経営
属性:嗜虐性を帯びたカニバリズム&異性装
年齢:69歳・・・という推測あり
その他:絵画が好きなど、教養の高さがうかがえる
モデル:アンドレイ・チカチーロ&佐川一政&「H.H.ホームズと迷宮ホテル」と言われている

佐川の「佐」ってイ・エ・ナだよね?という考察もあり。

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網走監獄に収監時代の家永カノ。
当時からやたら「若いジジイ」として知られていた。



「同物同治」とは中国の考え方の一つで、体の中の不調な部分を治すには、調子の悪い場所と同じものを食べるのがいい、という考え方。 肝臓の悪いときには、牛、豚、鶏などの肝臓を、胃の病気のときは胃を、 心臓が悪いときは心臓を、腎臓疾患のときは腎臓を食べると、回復に役立つということ。

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家永カノは「同物同治」に確たる信念を持ち、「最高の自分」に固執している。それは「最高の自分」に固執した結果の「同物同治」といえなくもない。科学の最先端たる西洋医術に精通した人間がたどり着いた先が東洋のオカルティズムという何とも奇妙な話であり、食人はその結果に過ぎないと思われる。

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脳みそは生姜醤油で「ズチャッチャッ」と食べるそうです。



脱獄後は「札幌世界ホテル」を乗っ取り、妖艶な美貌の女将に身をやつし、ホテルに施した隠し通路や仕掛けを使い、「欲する部位」を持った宿泊客に目星を付けてはガスで眠らせ地下室に監禁して拷問の末に殺害し、「同物同治」の餌食としていた。「美しい声」の宿泊客がくれば、その声帯を奪い、食す、という具合である。

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「私の身体に足りない物を他人から奪い続けるために」



今を生き延びるのための「食」ではなく、あくまでも自己の欲求を満たすための「食」である。「他人の身体」を使って若さと美貌を保っているといっても過言ではない。そういう点において野生動物を片っ端から狩猟して食するアシリパさんや杉元の「食」とは根本的に異なり、いわゆる「ヒンナ」の境地からは程遠い。



「女装」はおそらく、男性の見地から「若さ」と言うものを具体的に、視覚的にも体感的にも味わえる最高の方法の一つであると言える。
もちろん相手を油断させるためや篭絡させるためには有効な手段であるが、「同物同治」で若さと美貌を獲得している何よりの証拠となる。また、「女性」性は万物の豊饒な大地の象徴でもあり、豊饒性の顕現でもある。
すべてを所有し、また生み出すことができる生産力のイマジネーションである。

男の知識と感情を持ち、美を内包する性そのものとなった女、なのである。

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杉元一行よりも一足先に来ていた土方サイドの牛山辰馬。

さっそく家永カノを口説く。
女好きではなく、ただの色情狂で定期的に誰かを抱かないと不安定になる。




牛山に遅れてホテルに宿泊した杉元一行。アシリパさんの美しい眼に惹かれた家永カノが罠を仕掛ける。
彼らの宿泊部屋にガスを注入し、眠り込んだアシリパさんの眼を舐めようとしたところ、気配を察した杉元が無言で家永カノの頭部を蹴り飛ばす。

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「てめえ なんでアシリパさんの目ん玉舐めてんだ?」
ちなみにこの時点では家永カノが刺青囚人&男であるとバレていないので、逆に言うと、女性であっても危害を加えようとする人間には容赦がない杉元の徹底した姿勢である。

そして家永カノがホテルの女将ではなく、刺青の囚人&食人医者であることがバレる。

「若さ 強さ 美しさ。充実した生への渇望・・・。」
「結局ひとは無い物ねだり。欲深いです」

「でも見てください・・・」
「私は正しい」

「超」がつくリアリスト(戦争帰りなので余計に)であり、怒りに満ち溢れている杉元に「私は正しい」と宣言する事にどういう意味が在るのだろうか。先述した「同物同治」の効果の具体的証拠として「自分」を見せつけているともいえるが、実際に若く、そして強い、野生の獣ににも似た美しさを持つ杉元に対しての「老人」の嫉妬なのかもしれない。



もちろん杉元をして「自己暗示だろ?」と喝破されている。

「同物同治なんてそんな都合のいい話があるかよ

自己暗示だろ? 」
この瞬間、家永カノの表情が怒りに満ちる。小さな「パキッ」という効果音とともに目じりに皺がよるのだが、それは厚化粧、つまり「化けの皮」が剥がれかけた暗喩なのかもしれない。怒りは、自分のしてきたことへの「揺らぎ」の顕れを隠すため、といえる。本当は自己暗示なのかもしれない、と。

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杉元は続ける。

「だが……
たしかに
人間ってのは欲深いぜ」

「俺はてめえの刺青を引っぺがして持ち去るつもりなんだから」

アシリパさんに危害を加えようとした怒りもあるが、ここで「正義の名のもとに鉄槌を下す」のではなく、ある意味で同類であるというフォローとともに「お前も狙われる側だぞ」という示唆。このあたりの状況や立場のバランス感覚の描き方がすばらしい。

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怒りの杉元と発情中の牛山から逃げる家永カノ。
出血顔が妙に色っぽい。

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杉元と牛山を鉢合わせて戦わせる。
ギャグパターンも忘れない(笑)。



この後は酔いと発情で我を失いつつある「土方サイド」の人間である柔道家「不敗の牛山」や白石由竹とのドタバタ騒乱戦になる。家永カノはホテルを壊して逃げようとするが、その際、落下する梁に巻き込まれてしまう。梁の下敷きになり息も絶え絶えのところに通りがかった牛山に対し、

「牛山・・・・・・鍛え続けているあなたならわかるでしょ?」

「若い頃は力強くて美しかった」
「他人から奪ってまで最高の自分にしがみついたの」
「あなたの完璧はいつだった?」



状況こそ違うが、杉元には「自己の正当性」を主張したのに対し、牛山には「心の揺らぎ」を告白している。
元・職業軍人である杉元とは違い、牛山は武道家である。「強さ」という、これもまた戦いの螺旋の中で追う者・追われる者の立場であり、「若さ」にも似て盛者必衰の理より逃れることは出来ない。「若さ」と「強さ」に執心のある者同士、一種の共感を得たのではないかと思われる。

そう。あまりに美しすぎる若き時代を過ごした者は、若い頃の自分に復讐されるのだ。

すべてを比較する意識。他人との「比較心」。 他人を見て比べての自己判断。自分自身を見つめることを拒否。
ひがむ心、復讐する気持ち、不公平感・・・・それらを捨てきれなかった哀しき老人に過ぎなかったのだ。


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家永カノは牛山に救出され、土方サイドに加わることになる。
以降「牛山様」と呼ぶようになるが、二人の仲は・・・?


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杉元の脳外科手術の際にどうやら「つまみ食い」したらしく、
思考パターンが顕現している。


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「ゴールデンカムイ」  オソマとヒンナ [ゴールデンカムイ]

「『うんこ』と『美味しい』というアイヌ語を強制的に覚えさせる漫画」


これが「ゴールデンカムイ」である。

ゴールデンカムイ @野田サトル  集英社/週刊ヤングジャンプ連載中(2014〜)
『マンガ大賞2016』大賞受賞作
『第22回手塚治虫文化賞・大賞』受賞作

「オソマ=うんこ」で「ヒンナ=美味しい」だ。


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ヤマシギのオハウ(鍋料理)。ヤマシギはフランス料理では高級食材である。



エンターテイメント作品としての出来は素晴らしいが、印象としては「10年後も(再読して)はたして面白いのだろうか?」という疑問があり、単行本の購入は戸惑っていた。しかし、おそらくオソマやヒンナなど、そういったアイヌ語は間違いなく覚えていると思われる(笑)。

私は本格的に立ち読みし始めたのが「姉畑支遁(あねはたしとん)篇」。
「これってあきらかに獣姦だよね?」

太極拳 あねはた109_03.png
モデルはシートン動物記のアーネスト・シートン+ムツゴロウらしい

一般誌でここまでオモシロおかしく描けることにちょっと感動して読者と化し、単行本を買い始めた。


さて。
「うんこ=オソマ」であり、「美味しい=ヒンナ、ヒンナヒンナ」である。
ただし、本来的には「美味しい=ヒンナ」は誤用である。なんとなく雰囲気的に「美味しい」と解釈してしまっているが、




アシリパ「ヒンナヒンナ」

杉本「なんだい?それ」

アシリパ「食事に感謝する言葉」

アシリパ「私たちは食べながら言うんだ」

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このように「ヒンナ」は本来的には我々の「いただきます」に近く、「神に感謝して(食物を)いただきます」という意味であることに留意したい。

用法を間違うと一瞬で「にわか」とバレてしまう。


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アシリパさんは杉元の持っていた味噌のことを「オソマ(うんこ)」と思っており、料理に入れるのを頑なに拒んでいた。後に、味噌が入っている「桜鍋」を食し、味噌の美味さに気付く。でも味噌のオソマ呼ばわりはやめないのである。アイヌ料理は魚や獣の油脂、特定の植物が調味料としては一般的だったそうで。

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「桜鍋」を懸命に食しようとするアシリパさん。


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その味に目覚める。
しかし、オソマ呼ばわりはやめない。



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味を覚えたあと・・・杉元に、遠回しにねだる。
それでもオソマ呼ばわりはやめない。

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味噌と双璧をなすオソマである「カレー」を見たアシリパさん。
ちなみにエゾシカ肉のカレーである。


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これは、自分の憑神様へのお供えのアイヌの作法。

アシリパさんの反応もそうなのだが、杉元が「郷に入れば郷に従え」を素直にやる人物なのも好感度が高く、またそれが読者を異文化の疑似体験感を与えてくれるのだ。


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毒矢を使う理由も、たしかに理に適っている。
変顔が得意であるが、狩猟の腕は一級品である。
本作中における絶対強者である「ヒグマ」に対しては誰よりも知識と経験がある。



あの名悪役であるラピュタの「ムスカ大佐」をほうふつとさせる、インパクトのある悪役も忘れてはならない。


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「ゴールデンカムイ」に登場する怪人にして敵役・鶴見中尉。情報将校として情報収集能力や知謀が冴えわたる恐るべき人物でありながら、ユーモアがあり、カリスマ性のある人物。日露戦争において無能だった上官や中央を見限り、底知れぬ野望を秘め、北海道に軍事政権にを樹立させようと奮起。軍の上層部にもシンパがいる。

しかし、その真意はまだ不明。

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インテリ系サイコな強キャラであり、理想的上司?とも言われる。部下に無茶な命令や無意味な処罰をした描写はないが、造反者には容赦がない。
地元の有力者への金策や部下の見舞など、意外と苦労している感じの描写がその人気を支えている。

続きはまたの講釈で。

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日本の味噌って凄いんだね~と思わせてくれる。

プクサ=ギョウジャニンニクで、これは本当に美味しい。
刻んで入れれば、ただの家庭の焼き飯が中華料理の一品と化す。

デパートや高級系のスーパーで置いているところもある。
2,3月は栽培もの、4,5月は天然ものがメイン。




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